重要なトレード株数の調節:大きな損から口座を守る

先週のマーケットで、何と言っても目立ったのはAMCエンターテイメント株(AMC)です。「米国版2ちゃんねる」として知られるredditでAMCエンターテイメントは大人気の株であり、主要メディアもAMC株の派手な動きを報道しました。下が日足チャートです。


(チャートはトレーディングビューです。無料で試用できます。)

月曜は祭日で、先週の取引は4日だけでしたが、先週のAMCエンターテイメントは83.42%の大幅上昇となりました。特に大きな動きとなったのは、矢印で示した水曜の取引です。火曜の終値は32ドル4セント、水曜の終値は62ドル55セントですから水曜の上昇は95.22%になり、水曜のザラ場では上昇率が120%を超える場面もありました。

この大きな動きに上手く乗ってトレードできた人たちには水曜は素晴らしい一日になりましたが、言うまでもなく、空売っていた人たちには最悪な一日となりました。さっそく、このようなニュースが流れています。



オンライン証券のTDアメリトレードが、AMCエンターテイメント株の取引規制をするという内容です。(信用取引が不可となります。)この措置が適切かどうかは別として、投資家やトレーダーは、売買する株数を調節することで荒れた値動きから口座資金を守ることができます。極めて単純な言い方をすると、水曜の高値(72ドル62セント)でAMCエンターテイメントを買い、もしこれが半額になったとしても、買った株数が1株だけなら損害は36ドル31セントだけで済みます。くだらないことを言うな、と思う方もいることでしょうが、多くのトレーダーは基本的にこれと同じ考え方をトレードに使っています。

ここで重要になるのがATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)という指標です。


上のチャートは、AMCエンターテイメントにATRを入れたものです。矢印で示したところで分かるように、現在のAMCエンターテイメントのATRは7ドル98セントです。ごく簡単に説明すると、AMCエンターテイメント株の平均的な一日の値幅は7ドル98セントあることを意味します。

一般的に、ATRは損切り価格を決定するために利用されます。たとえば、金曜の終値(47ドル91セント)でAMC株を買ったとします。ATRは7ドル98セントですから、損切り価格は買った値段から少なくとも7ドル98セント離す必要があります。

$47.91(買値) - $7.98(ATR) = $39.93(損切り価格)

言い換えると、1ドル下げたら損切りなどという狭い設定をすると、ATRが7ドル98セントもありますから、直ぐに損切りとなる確率が高くなります。

しかし、47ドル91セントで買った株を39ドル93セントで売却すると16.7%の大きな損となってしまいます。ここで重要になるのがトレードをする株数の調整です。

先ず、最大でいくらの損を出してもよいかを決めます。許される損額は各トレーダーによって違いますが、それぞれのトレーダーには我慢できる損害額というものがあります。たとえば、あなたの一回のトレードで我慢できる損額は500ドルだったとします。AMC株のATRは7ドル98セントですから、このような計算をします。

500ドル(我慢できる損額)÷ 7ドル98セント(ATR)= 62(買える株数)

あなたが最高に買える株数は62株です。47ドル91セントで買った株を39ドル93セントで処分しても、買う株数が62株なら損額を500ドルにおさえることができます。

100ドル以上の損を出したくない人ならこうなります。

100ドル(我慢できる損額)÷ 7ドル98セント(ATR)=12(買える株数)

ということで、被害を100ドル以内におさえたいなら買える株数は12株です。

口座資金を守るためにATRの利用をお勧めします。

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