史上最高値に戻ったナスダック100指数、注目される銀行株

2つのチャートを見比べてみましょう。先ず、ナスダック100指数の日足チャートです。


大幅下落のダメージから完全に回復し、史上最高のレベルである2月の高値に戻っています。次に、S&P500指数を見てみましょう。


3月の安値から40%の上昇となり、回復中であることは間違いありませんが、2月の高値にはまだ達していません。

疑問はこれです。「ナスダック100指数は100%完全に回復したのに、S&P500指数は、なぜまだ2月の高値に戻っていないのでしょうか?」極めて単純な回答は、指数を構成している銘柄の違いです。S&P500指数には全てのセクターが含まれていますが、ナスダック100指数には、大きな打撃を受けた銀行や石油会社の株が含まれていません。

例として、バンク・オブ・アメリカとエクソンモービルの日足チャートを見てみましょう。先ず、比較するためにS&P500指数に値戻しレベルを入れます。


値戻しレベルは、史上最高値となった2月19日から暴落の底となった3月23日で引いてあります。矢印の部分で分かるように、5月18日にS&P500指数は61.8%の値戻しレベルを突破です。

下はバンク・オブ・アメリカの日足チャートです。比較するために、S&P500指数と同じ日を使って値戻しレベルを入れてあります。


S&P500指数は、50%と61.8%の値戻しレベルを既に突破していますが、バンク・オブ・アメリカは50%の値戻しレベルに現在挑戦中です。

下はエクソンモービルです。


50%の値戻しレベルは越えましたが、61.8%の値戻しレベルはまだ越えていません。

ということで、極めて簡単な見方ですが、ナスダック100指数には、戻りの遅い銀行株や石油会社の株が含まれていないので、いち早く下げ幅を取り戻すことができました。

次の疑問はこれです。「ここからは、既に大きく上昇したハイテク株を狙うのではなく、出遅れている石油会社や銀行を買うべきでしょうか?」このような意見が出ています。

  • 景気循環株、割安株への資金のローテーションが起きている。特に目立つのは銀行株だ。-- アダム・クリサフリ(Vital Knowledge)
石油業界に関する超強気意見は出ていませんが、来年は回復するだろうと言うアナリストが多いように思います。これが一般論です。「石油会社はコストの削減をここ数年に渡って行い、現時点では不必要な出費を極力避けている。しかし、回復が来年に予想されている訳だから、現時点で油田を開発することが経済的だと思われる。」

下は、石油会社に投資をしているETF、Energy Select Sector SPDR(XLE)の週足チャートです。


ギャップ(窓)を、ほぼ完全に埋めました。ギャップの上限突破は買いシグナルと解釈するトレーダーが多いですから、次の動きに注目です。


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