株のチャートを見るのは時間の無駄!?

私はチャートを見ながらトレードしているので、言うまでもなく、私にとってチャートは必需品です。問題になるのは、チャートをどこまで信じるかです。極端な例かもしれませんが、下のチャートを見てください。

上のチャートはグーグル・トレンドからです。過去90日間における、「新型コロナウイルス」という言葉での検索状況が示されています。検索回数がピークとなった1月30日を100とすると、現在の数値は53になります。

それでは、上のチャートは、「新型コロナウイルス」という銘柄の過去90日間の値動きだと仮定してください。こんな分析をする人たちがいる筈です。


  • ブレイクアウトの買いシグナル(1)
  • 上昇するトレンドラインを割る売りシグナル(2)
  • 株価は現在下降中だが、以前の高値(A)がサポートになり、そのあたりで下げ止まりとなる可能性がある(3)
「馬鹿らしい分析だ!」と思う人が多いのではないでしょうか?

下はアップルの日足チャートです。


1.83%の下げで火曜の取引を終えましたが、出来上がっているのは買い圧力を示す陽線です(A)。チャートを見てトレードしている人は、こんな説明をするでしょう。
2月10日の安値がサポートになり、株価は反発ラリーを展開して陽線が形成された。
チャートを信じる人には十分な説明ですが、そうでない人には馬鹿げた説明に聞こえます。「2月10日の安値がサポートになった」ということですが、それは単なる偶然かもしれません。

今日のアップルを振り返ると、先ず「新型コロナウイルスが悪影響となって、アップルは予想されている売上を達成するのは無理」という内容の報道がありました。そのニュースが、窓を開けての下げで取引をスタートする原因となった訳ですが、このようなニュースも報道されています。
アップルからの警報にもかかわらず、ウェドブッシュのアナリストは強気姿勢の継続

こんなツイートもありました。


アップル株は何時にプラスに転換するの?

アップルからのニュースは悪材料であることは確かです。現に、窓を開けての下げで寄付き、結果的に陽線を形成したとはいえ、今日はマイナス1.83%で取引を終えています。しかし、アナリストの意見やトレーダーからのツイートで分かるように、人々はアップル株に対してまだそれほど悲観的ではないようです。言い換えると、2月10日の安値がサポートになったのではなく、投資家たちの楽観的な見方が、今日の陽線形成の原因となったと説明することもできます。

トレードをする場合、先ず買うのか売るのかを決めます。売買の決定方法はテクニカル分析、ファンダメンタル分析のどちらでも構いません。チャートが重要なのは、売買のタイミング、利食い、損切りのタイミングを簡単に把握することができるからです。

ついでに、もう一つチャートに関する話をします。

ロサンゼルスの気温をローソク足チャートにして、「これは、あるハイテク企業の株価チャートだ」と言って、あるトレーダーに見せました。トレーダーは、早速こう言いました。「株価は36ドル付近で横ばいが続いている。もしここを突破なら、株価は50ドル付近まで行く可能性がある。」

これを聞いたとき、私は笑ってしまいました。なぜなら、トレーダーは「ロサンゼルスの気温が50度に行く可能性がある」と言ったからです。しかし笑えたのは一瞬で、チャート分析の限界を感じてしまいました。

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