アメリカを再び偉大にしよう、しかし、その前にリセッションがやって来そうだ

米国のリセッションリスクは本物だ。-- トーステン・スロック(ドイツ銀行)
約10年ぶりの低数値というISM製造業指数が発表され、火曜の米国株式市場は冴えない展開となりました。
  • ダウ平均:-1.28%
  • ナスダック:-1.13%
  • S&P500:-1.23%
ビアンコ・リサーチ代表のジム・ビアンコ氏は、ISM製造業指数について「悪い数字で、世界の製造業不況に並ぶ内容だ。市場が懸念するのは正しいが、米国の他の製造業指標がそれを裏付けるかどうかを見極める必要があり、少なくとも4日の雇用統計を確認したい」と述べた。(ロイター)
もちろん、3主要指数が揃って1%を超える下げとなったことで分かるように、投資家たちは雇用統計を待たずに株を売りました。下は、ダウ平均の5分足チャートです。


1の陽線で分かるように、マーケットは強めのスタートを切りました。しかし、極めて悪いISM製造業指数が発表され市場のムードは一転、長い陰線の出現です(2)。売り手が完全に主役となり、ダウは安値で取引を終えました(3)。

次に日足チャートを見てみましょう。


位置的に見た場合、ダウ平均は、ちょうど50日移動平均線のところで大引けとなりました(1)。上昇する200日移動平均線(2)で分かるように、長期アップトレンドに変化はありません。たしかに冴えない一日でしたが、今日の出来高は平均的な量(3)ですから、投資家はパニックして株を売ったという様相ではありません。

投資心理を示す「恐怖&欲 指数」にもパニックの様子を見ることはできません(データ:CNN)。数値は1週間前の54から48に下がっていますが、「中立」という姿勢が相変わらず続いています。


一部のトレーダーは、こんなことを述べています。
ほとんどの投資家は、今日のISM製造業指数の深刻さが分かっていない。製造業は米国GDPの12%を占めるだけでなく輸出の50%を占めている。この事実を過小評価してはいけない。
惨憺たるISM製造業指数を見たトランプ大統領は、パウエルFRB議長をさっそく非難です。



予想していたことだが、パウエル議長と連銀は、特に他の全ての通貨に対してドルをあまりにも強くさせてしまい、結果的に米国の製造業に悪影響となった。現在の金利は高すぎる。我々の最大の敵は連銀だ。連銀は何をすべきかが分かっていない。最低だ!
このツイートを読んだトレーダーが、こんなことを言いました。
大統領が求めているのはドル安とゼロ金利だ。それは大企業には良いことかもしれないが、庶民のためにはならない。ドルの価値が下がってしまえば、たとえ同じ輸入品を買うにしても、消費者は金を余分に使わなければならない。金利がゼロに近くなったとしても、超低金利で金を借りて恩恵を受けることができるのは巨大企業だ。本当に助けが必要な庶民の信用度は低いから、金利がゼロになったとしても、彼らに対するローン金利は大して下がることはない。
「アメリカを再び偉大にしよう」というのが大統領のスローガンです。しかし、今日のISM製造業指数から読み取れることは、「アメリカは再びリセッションに陥りそうだ」という現実です。

(情報源:ダウ平均343ドル安、軟調なISM製造業指数受け

Dow drops more than 300 points after weakest manufacturing reading in 10 years

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