オンライン証券会社:手数料ゼロの時代がやって来た

トレーダーには嬉しい「手数料ゼロ」がインタラクティブ・ブローカーズ・グループから発表されました。
インタラクティブ・ブローカーズ・グループ:米国の証券会社の持株会社。子会社を通じて、世界各国100以上のマーケットで、ブローカーディーラー業務および自己勘定取引を行う。機関投資家やプロのトレーダー向けにオンライン上での取引執行と決済サービスを提供。本社はコネティカット州のグリニッチ。(ヤフー・ファイナンス)


対象になるのは米国証券取引所に上場されている株とETFになり、米国居住者に限られます。インタラクティブ・ブローカーズの最高経営責任者は、こう述べています。
当社は、低手数料のオンライン証券会社として知られている。当社の利用者を更に増やすため、口座開設の決心を遅らせる障害物を取り除くことにした。
当然の疑問は、手数料をゼロにして、インタラクティブ・ブローカーズはどうやって利益を上げるのでしょうか?最高経営責任者は、こんな業界の内情を語っています。
顧客からの売買注文を他社のブローカーへ流すことで、オンライン証券会社は利益を得ることができる。要するに現状は、オンライン証券会社は顧客からの注文を他社のブローカーへ売ることで利益を得、更に顧客から手数料を取っているのだ。
繰り返しになりますが、「手数料ゼロ」はトレーダーにとって嬉しいニュースです。しかし、手数料収入が無くなるのはマイナス材料ですから、インタラクティブ・ブローカーズ・グループ株は現在1.18%の下落、51ドル12セントで取引されています。

「手数料ゼロ」のニュースは、他のオンライン証券会社の株にも悪影響となりました。

  • Eトレード:マイナス4.96%
  • TDアメリトレード:マイナス7.41%
  • チャールズ・シュワブ:マイナス1.96%
インタラクティブ・ブローカーズ・グループ以外にも手数料ゼロを実施している会社はありますが、オンライン証券会社が手数料ゼロに踏み切った原因の一つは「ロビンフッド」の存在です。

私の2年前のブログから抜粋します。


  • ロビンフッドの存在は知っていました。若い世代に人気がある、という話も何度か聞いていました。現に、先輩の長男もロビンフッド(Robinhood)を使って、5株、10株という小さな単位で気軽に株の売買をしています。
  • 気軽に株取引できるアプリRobinhood、簡単すぎてドンドン投資したくなってしまう。(BE MAGNETIC ! )
  • オンライン証券会社Eトレードがビジネスを開始したのは1982年、現在保有する口座数は360万だ。ロビンフッドは、たったの2年間で、Eトレードが保有する口座数にほぼ等しいユーザー数を獲得してしまったのだ。ロビンフッドが成功した理由は明らかだ。手数料ゼロに勝てるものは無い。毎月10ドル払ってゴールド・メンバーになれば、手数料ゼロ以外に信用取引、そして時間外取引もできる。(DEALBREAKER)
ロビンフッドは手数料がゼロであるだけでなく、ユーザーが実際に売買した株価の平均値も表示されます。更に、「この株を買った人は、こんな株も見ています」などといった情報も表示され、アマゾンで買い物をしているような雰囲気もあります。

2年前に書いた事と同じ結論になりますが、お堅いイメージのある従来の証券会社は敬遠され、今日のトレーダーたちが求めているのは、ソーシャルメディア機能を揃えたオンライン証券会社です。



コメント

アオ健 さんの投稿…
他のブローカーは自社の売買代金を増やすためにIBからオーダーを買っているということでしょうか?
わざわざお金を払うメリットが見えないですよね。
VWAPギャランティーなんかだったら分かりますが。
かるまる さんのコメント…
こんにちは。
いつもトレードの参考にさせていただいています。

9月26日の投稿記事を見ましたが、インタラクティブ・ブローカーズ・グループの
CEOの業界の内情についての発言で、
「顧客からの売買注文を他社のブローカーへ流すことで、オンライン証券会社は利益を得ることができる。要するに現状は、オンライン証券会社は顧客からの注文を他社のブローカーへ売ることで利益を得、更に顧客から手数料を取っているのだ。」
という発言は本当に実際に述べたことなのでしょうか。
これは大きな問題になるような発言だと思うのですが、CEOがあえて非難されるような
内情をさらすのはなぜなのでしょうか。
よろしければ教えてください。
T.Kamada さんの投稿…
かるまる さん

こんにちは。
内情に関するインタラクティブ・ブローカーズCEOの発言は、Business Wireで読みました(https://www.businesswire.com/news/home/20190926005753/en/Interactive-Brokers-Launch-IBKR-Lite)。

トレードをしている人たち、投資家たちはCEOの話した内情は既に知っていましたが、一般の人たちにはあまり知られていない内容だったと思います。

最近ゼロ手数料を発表した証券業界の大手フィデリティのCEOもこんなことを語っています。「もうかなり前から、手数料ゼロの時代が来ることは予期していた。」

ゼロ手数料のロビンフッドが数年前に台頭し、若い世代が5株、10株という少ない株数で株の売買を楽しんでするようになりました。証券会社が続々とゼロ手数料を実施したのは、ロビンフッドの影響が大きいように思われます。
かるまる さんのコメント…
おはようございます。
とても早い御返答、ありがとうございました。

Kamadaさんの投稿記事は、アメリカでの投資や企業に関することや、テクニカルを念頭に
したトレード方法など、大変参考になる記事です。
このようなことをたくさん教えていただいて、とても感謝しています。

そのうえでKamadaさんにまたお聞きしたいのですが、顧客の売買注文を他者のブローカーへ
流して利益を得ている証券業界の内情は、アメリカだけの話なのでしょうか。
日本でもそのようなことが秘密裏に行われているのでしょうか。
返答に困る難しい質問だと思いますが、よろしければ教えてください。
T.Kamada さんの投稿…
かるまる さん
日本はどうなっているのでしょうね。
調べたら面白いかもしれませんね。