43%のアメリカ人はアリス

先ず、アリスの説明です。

ALICE = Asset Limited, Income Constrained, Employed

Asset Limited: 限られた資産

Income Constrained: 制約された収入

Employed: 職業に就き働いている

アリス:働いているが収入が低いため、日常に必要な食費、住宅費、医療費、育児費などを十分にまかなうことが出来ない人たち。

umair haqueさんのコラムから抜粋します。
  • Asset Limited:限られた資産というのは、借金が所有する資産額を上回るという意味であり、死ぬまで借金から逃げることができないということだ。
  • Income Constrained:過去50年間を振り返ると、人々の収入は生活費の上昇に全く追いついていない。「制約された収入」というのは、「貧乏」という言葉を丁寧に言い換えただけだ。
  • Employed: アメリカ人は怠け者、働くことが嫌いだから貧しくなったのではない。事実はアメリカ人は勤勉であり、多くの人が複数の職に就いて家計を何とかやりくりしようとしている。しかし暮らしは楽にならない。
haqueさんは、更にこう書いています。
世界で最も豊な国であるアメリカ人の半数はアリスだ。職を持ち、場合によっては複数の職に就いて働いているのに、生活に必要な食費や住宅費を満足にまかなうことができない。これは人々が悪いのではない。米国の社会システムが問題なのだ。
現在、米国の世帯が抱える借金は史上最高の13兆6700億ドルに達しています。特に重荷なのは住宅ローン、自動車ローン、そして学生ローンの支払いです。アリスが43%という状態ですから、これらのローンを払ったら住宅費や医療費を払う金が無いのは当たり前であり、当然の結果としてスーパーマーケットでの買い物はクレジットカードを使うことになります。クレジットカードの金利は14%、16%とやたらと高いですが、これを使わないと家族のために食品を買うことができません。

こんな状況で、トランプ大統領は、このようなツイートをしました。



2つのことに大統領は不満を表明しています。

  • ドルは高すぎる
  • 米国の金利は高すぎる。結果として馬鹿らしい引き締め政策が行われている。
言うまでもなく、大統領が求めているのはドル安、金利引き下げ、そして量的緩和です。これらが実現となれば、製品を輸出する米企業には好影響となり、株の買い材料にもなります。しかし、43%のアリスには嬉しくない話です。ドルが安くなることは海外からの輸入品が高くなる訳ですから、ただでさえ苦しい家計が更に苦しくなります。

繰り返しますが、現在米国世帯が抱える借金は史上最高です。このような状況で、景気の本格的な後退が始まったらどんなことになるでしょうか?43%のアリスたちは次々と職を失い、社会は極めて不安な状態に陥ることでしょう。

ドルは信用できない、米国債は信用できないということになると、私たちは一部の資金をそれ以外のものに割り当てる必要があります。直ぐに思いつくのは金と銀、そしてビットコインも面白そうです。もちろん、場合によっては、商品市場全体が資金の避難場所になる可能性もありそうです。






コメント