いよいよ夏休みが始まるアメリカ、高くなったガソリン

月曜はメモリアル・デー(戦没者追悼記念日)で休日となり、アメリカは連休の週末です。来月からは夏休みもいよいよ始まり、家族揃っての旅行などで長距離ドライブの機会が増えますが、消費者にとって頭が痛いのは高くなったガソリンです。

  • 全米のガソリン価格は、1月1日から5月4日の間に1ガロン(約3.785リットル)あたり平均で67セントの上昇となった。これは史上2番めに大きな上昇だ。
  • ガソリン価格は最近頭打ちになったように見えるが、この高価格は当分の間続きそうだ。(全米の平均価格は1ガロンあたり2ドル80セント、1リットルあたり約81円。)
  • 西海岸の州では、1ガロンあたりの価格が3ドルを超えている。特に高いのは、1ガロン4ドル(1リットルあたり約116円)を超えているカリフォルニア州だ。
私はカリフォルニア州に住んでいるので、ガソリン高を痛切に感じています。下は、過去36ヶ月のガソリン価格の動きです。(チャート:GasBuddy.com)


青い線は全米のレギュラーガソリンの平均価格、赤い線はロサンゼルス(カリフォルニア州)の平均価格です。見ての通り、ガソリン価格は12月末に底を打って上昇が始まっています。繰り返しになりますが、夏のドライブシーズンを目前にして、このガソリン高は嬉しくないニュースです。
約75%の人たちが、車を使った夏の旅行を計画している。約38%(去年と同数値)の人たちが、「ガソリン高は旅行計画に影響を与えるだろう」と回答している。(GasBuddy.com)
ガソリン高のお陰で、旅行の計画を変更する人が大きく増えるのではないかと思ったのですが、去年と同数の38%という意見調査結果にやや驚きました。ガソリンの高いカリフォルニア州に住んでいるので、そう思ってしまったのかもしれません。

下は、過去10年間のガソリン価格の動きです。(赤はロサンゼルス、青は全米平均)

今日のガソリン価格が高くなったことは事実ですが、2011年、2012年のレベルにはまだ達していません。言い換えると、消費者にとって現在の価格はまだ我慢できるレベルと思われます。

こういう報道もあります。
ガソリン価格が高い時、またはガソリン価格が急ピッチに上昇する時は人々は運転を控える。しかし必ずそうなる訳ではない。2016年、2017年にガソリン価格は大きく上昇したが、人々は運転を控えることはなく運転量は反対に増えた。米国経済の成長に弾みが付いたのが、その原因だろう。
「米NAHB住宅指数、約4年ぶり大幅低下」、「米自動車販売は大半のメーカーで減少」などの見出しで分かるように、最近は経済の減速を示す記事が増えているアメリカです。言い換えると、経済が上向きだった2016年と2017年とは逆の現象が現在起きている訳ですから、上昇するガソリン価格は、特にガソリンが高い西海岸の州に悪影響となることでしょう。

もう少し説明すると、今日のガソリン高はこのような状況で起きています。
  • 19%のアメリカ人には、緊急時に備えた貯蓄が無い。
  • 米国の消費者が抱える借金は4兆ドルを突破して史上最高のレベルに達している。クレジットカードの支払いが90日以上遅れている人たちの数も増加している。
  • 中国製品への関税引き上げは、各家庭に年間831ドルの余分な出費となる。
  • 59%のアメリカ人が給料ギリギリの生活をしている。世代別に見ると、ミレニアル世代の62%、X世代の60%、Z世代の55%、そしてベビーブーム世代の53%が給料ギリギリの生活をしている。
今日のガソリン高が米国経済に決定的なダメージを与えることはありませんが、米国消費者の暮らしに悪材料が一つ増えたことは事実です。






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