あなたにとって一番重要な株価は何ですか?

トレードを振り返ってください。あなたにとって一番重要な株価は何でしょうか?ほとんどの場合、あなたが株を買った値段です。現在の株価は、買った値段より高いのか、それとも安いのかということが、あなたにとって一番重要なことです。-- ブライアン・シャノン(アルファ・トレンズ)

シャノン氏の言うことは事実だと思います。私たちが株を一旦買ってしまうと、買った値段が、私たちにとって最も重要な株価になります。このように、ある一つの株価に大きな意味を持たせるトレーダーたちの習性を、シャノン氏は「固定偏見/固定バイアス(anchoring bias)」という言葉で表現しています。
このトレードは儲かっているのか、それとも損が出ているのか?良くも悪くも、私たちの目は買った株価に完全に固定されてしまう。- ブライアン・シャノン
私たちが株チャートを使う理由の一つは、「固定バイアス」が現れている位置を見つけることです。良い「固定バイアス」の例は、最近の安値と高値です。アマゾンの日足チャートを見てみましょう。


Aが最近の安値、そしてBが最近の高値になります。言い換えると、AとBは株価が一転した場所ですから目立ちます。多くのトレーダーたちの目がそこに集まる結果となりますから、AとBは明らかな「固定バイアス」のある株価です。

ご察しのように、株価がAまたはBまで動いた場合は、次のようなことが起きます。
  • もしAがサポートになるなら買ってやろう。もしAを割るなら空売りだ。
  • もしBが難関になるなら空売ってやろう。もしBを突破なら買いだ。
移動平均線も「固定バイアス」の好例です。特にアメリカの場合は、20日、50日、200日移動平均線が広く使われていますから、株価とそれらの移動平均線の位置関係を把握する必要があります。


1は20日、2は50日、3は200日移動平均線です。現在のアマゾンの株価は、3本の移動平均線より下にあります。更に、20日と50日移動平均線は下向き、そして200日移動平均線の上昇は終わり水平になっています。これらの移動平均線を見ることで、「アマゾンは売りだ」という「固定バイアス」が存在することが分かります。

もう一つチャートを見てみましょう。下は、原油のETFの日足チャートです。


目立つのは水曜に形成された長い陽線です。見てのとおり、水曜は強い動きでしたが、木曜と金曜のローソク足は方向性を欠き、原油のETFは安値圏で横ばい状態となっています。当然の結果として、「水曜の高値(1)を越えたら買ってやろう」、「水曜の安値(2)を下回ったら空売ってやろう」という見方が生まれますから、1と2は「固定バイアス」を持つ重要な株価です。

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