米国株式市場:いつも強気なアナリストが弱気になった

10月のマーケットは大詰め、あと一日を残すのみとなりました。今月のS&P500指数を振り返ってみると、下の日足チャートで分かるように、陰線は連続したことはありますが、陽線が2日続いたことは一度もありません。


言うまでもなく、買い手の戦意は衰え、士気が上がっているのは売り手です。

テクニカル的に見た場合、マーケットが受けたダメージは、投資家たちが思っている以上にひどい。今回の下げでは、マーケットをリードしてきた銘柄が全て崩れている。米国株式市場はベアマーケット入りとなることだろう。--- ラルフ・アカンポラ(著名テクニカル・アナリスト)
いつも強気なアカンポラ氏が、「ベアマーケット」などという言葉を口にしたのですから、マーケットはそろそろ底を打つのではないかと思ってしまいます。しかし、氏が指摘しているようにリーダー株が崩れていることは事実です。

リーダーとして最も有名なのはFAANGの5銘柄(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)です。アップルはまだ健闘していますが、それを除いた4銘柄は既に崩れ、心理的に重要なレベルであるVWAP(出来高加重平均)を割っています。

例として、アマゾンの日足チャートを見てみましょう。


入れた赤い線は、今年の初取引日(1月2日)から引いたVWAP(出来高加重平均)です。
株価がVWAPを上回っている状態では、今日買った人全員の損益を合計したらプラスで、逆に株価がVWAPを下回っている場合はマイナスだ、ということがわかります。つまり、株価がVWAPを上回っている時には、短期的には強含みでその後も買い目線が続くだろうと判断できるわけです。逆に下回る時なんかは弱含みとなり、買いの手は控えようと考える投資家がおおくなるため、軟調に推移することが多くなります。(投資の教科書から抜粋)
現在のアマゾンの株価はVWAPより下にありますから、1月2日以来買った人たちの損益合計はマイナスという状態です。もちろん、買った人全てが損を出しているという意味ではありませんが、VWAP割れは投資心理を大きく冷え込ませることになったことでしょう。フェイスブック、ネットフリックス、グーグルもVWAPを既に割り、多くの投資家に損が出ている状態です。下は、まだ健闘が続くアップルの日足チャートです。


現在の株価は213ドル30セント、VWAPは190ドル付近を走っています。株価はVWAPより上にあることは確かですが、下向きの矢印で分かるように、最近は売り手が優勢な状態です。

マーケットは不安な展開ですが、全ての株が売られている訳ではありません。


上半分は生活必需品銘柄に投資しているETF、下半分はS&P500指数の日足チャートです。最近の様子を見て直ぐに分かることは、S&P500指数は下げ方向ですが、それとは反対に生活必需品のETFは買われています。特に今日の取引では抵抗線を突破し(A)、資金が生活必需品銘柄に避難している様子を見ることができます。正に、投資家たちは守備固めです。

S&P500指数の日足チャートを、もう一度見てみましょう。


S&P500は下げ方向、しかしRSI(相対力指数)は上向きになりダイバージェンスが起きています。反発ラリーに期待できるパターンですから、既に買っている人も多いことでしょう。もちろん、頭上には難関となる可能性が高い移動平均線が多数ありますから、今日買い出動した人たちのほとんどは短期勝負でしょう。言い換えると、もし数日間の反発ラリーが起きるなら、これはベアたちに良い戻り売りの機会を与えることになりそうです。


(情報源:投資の教科書

‘Godfather’ of chart analysis says ‘damage done to the stock market’ is much, much worse’ than anyone is talking about

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