ベアマーケットと騰落ライン

木曜のマーケットがそろそろ終わります。下は、S&P500のETF、SPDR S&P 500 (SPY)の3分足チャートです。


矢印(A)が今朝の寄付き、Bの赤い線は今朝の寄付きから引いたVWAP(出来高加重平均)、そしてCは昨日の寄付きから引いたVWAPです。

VWAPを売買のタイミングに使うトレーダーたちもいますが、VWAPはトレーダーたちの心理状態を把握するために役立ちます。見てのとおり、現在のETF価格は二本のVWAPより上にあります。これは、昨日と今朝の寄付き以来買った人たちの損益合計はプラスであることを意味しますから、買い手のムードが明るい状態です。

当然のことですが、利益が出ている時、投資家たちはご機嫌になります。言い換えれば、たとえマーケットが10%の上昇でも、自分の持ち株が下がっているなら投資家は不機嫌になります。

損益の他に、投資心理を影響するものはニュースです。ライアン・デトリック氏は、こんなことを語っています。
投資家たちを心配、動揺させるニュースが最近多い。しかし、騰落ラインはブルマーケットが健在であることを相変わらず示している。1950年以来、先ず騰落ラインが崩れ、そしてベアマーケットが始まる。現時点では、ベアマーケットを大きく気にする必要は無い。(騰落ライン:ニューヨーク証券取引所に上場されている銘柄のうち、その日に上昇した銘柄と下落した銘柄の差を累積したもの。)
下が、デトリック氏がツイートしたチャートです。


上半分はS&P500指数、下半分がニューヨーク証券取引所の騰落ラインです。デトリック氏の言うように、現在の騰落ラインは明らかに上昇し、ベアマーケットが今日明日に始まるといった様子ではありません。

長期的な流れをつかむために、投資家たちは、チャート(月足)に移動平均線を入れています。


表記したように、黒い線が騰落ライン、赤い点線は10月移動平均線です。(下半分はS&P500指数)

Aを見てください。2007年の秋、騰落ラインは10月移動平均線を割って下降が始まっています。その時、S&P500は天井の形成中であり、厳しい下げが実際に始まったのは2008年に入ってからです。2015年の場合(B)は、2008年のような極めて大きな下げとはなりませんでしたが、S&P500は不安定な動きとなりました。マーケットの健康度を判断する一方法として、騰落ラインの利用をおすすめします。

(情報源:ライアン・デトリック氏のツイート

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