跳ね上がった米国債の利回り

「こんなに沢山のニュースが報道されているのに、国債市場に関するニュースは一つも無い!」、とあるトレーダーがツイートしていました。下は、米国債の日足チャートです。

チャート:finviz

30年債から2年債までの全てが揃って売られています。特に30年債は0.90%、ほぼ1%の大幅下落です。

国債が売られると利回りが上昇します。下は、10年国債の利回り指数の日足チャートです。


目立つ長い陽線(1)が形成され、利回りは10月に記録された高値2.475%に迫っています(2)。ここを突破してしまうと、2.615%付近までレジスタンスになりそうな場所はありません(3)。Aは最近のサポートレベル、2.31%付近になります。


上は、米30年国債の利回り指数です。10年債と同様に今日のローソク足は特大、利回りが跳ね上がっています。

なぜ今日の取引で利回りが大きく上昇したのでしょうか?主な理由として、トレーダーたちは2つ挙げています。
・米減税法案が下院を通過し、上院も問題無く通過することが見込まれる。減税、税制改革が実施されると、米国の国家予算赤字が更に1兆ドル増えることが予想され、当然の結果として政府は国債を大量に発行することになる。
二番目の理由は、12月17日のゼロヘッジのツイートに見ることができます。

赤い矢印で示した部分を見てください。急上昇する線で分かるように、顕著になったイールドカーブのフラット化を受けて、投機筋は30年国債の買いポジションを急ピッチに増やしていました。正に、皆が皆買いに傾いた状態、言い換えれば買いのクライマックスが起きていたのです。

国債の利回りは住宅ローン、自動車ローン、それに学生ローン、もちろんクレジットカードの利子にも影響を与えます。

データ:ニューヨーク連銀
上のチャートには、米国世帯が抱える借金が示されています。現在の額は2008年を超えて、史上最高の12兆9600億ドルに達しています。こんな状態で国債市場が大幅に崩れ、利回りが急騰したらどうなるでしょうか?

冒頭に記した、トレーダーのツイートをもう一度見てみましょう。
こんなに沢山のニュースが報道されているのに、国債市場に関するニュースは一つも無い!
国債市場の報道をすることは、現実を直視することになり、視聴率に悪影響になるのかもしれません。しかし、国債ニュースの少なさには、あまりにも意図的なものを感じます。

(情報源:ゼロヘッジのツイート

ニューヨーク連銀

コメント

amelie さんの投稿…
いつもお世話になっております。いつも参考にさせていただきます。
先日も色々教えていただきありがとうございました。
家族に不幸がありお返事ができませんでした。
ところでイールドカーブのフラット化がうわさになっていますが、まだ、私の目からみて逆イールドーカーブになっていませんので景気の後退はまだですよね???
でも長期金利が上がるとやはりちかいうちになるのかと思ったりします。現在は、フラット化ということですよね??どのように思われますか?
T Kamada さんの投稿…
amelie さん

ご指摘のように現在起きている現象はフラット化です。このサイトを参照ください。(https://stockcharts.com/freecharts/yieldcurve.php)左がイールドカーブ、右のチャートはS&P500指数です。S&P500に入っている縦の線を動かすことで、イールドカーブの変遷を見ることができます。とても役立つチャートだと思います。