潮が引いた時に、初めて誰が裸で泳いでいたかわかる。-- ウォーレン・バフェット

過去のデータを基準として考えた場合、米国株式市場が適正なレベルに達するためには、30%から40%の下落が必要と思われる。--ブラッド・マクミラン(コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワーク)
マクミラン氏が、このような弱気意見を発表した大きな理由の一つはFANG株です。(FANG株:米国の大型人気株フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、そしてグーグルの計4銘柄。)FANG株は極めて割高だと言う氏は、更にこう述べています。
今年の様子は1999年によく似ている。
1999年はドット・コム・バブルの年、多くのハイテク株が上場されているナスダックにトレーダーたちが殺到しました。下は月足チャートです。


ナスダック総合指数は、2207で1999年を開始しました(1)。2000年3月(2)には5132の新高値を記録し、ナスダックは2.3倍の大成長となりました。しかし見ての通り、ナスダックは次の1年間で全ての上げ幅を失い、投資家たちはベアマーケットの怖さを身をもって体験しました。

「今年の様子は1999年によく似ている。マーケットは30%から40%の下落が必要」というマクミラン氏の言葉は、米国株式市場の暴落が近いと言っているのと同じです。下のチャートを見てください。


ゴールドマン・サックスから発表されたベアマーケット・リスク指数です。現在の数値は67を示し、米国株式市場がベアマーケットに陥る可能性は67%であることを示しています。興味深いのは、現在のレベルは2000年と2007年のレベルに極めて近いことです。2000年は熱狂的なブルマーケットがピークとなった年、2007年は金融危機の一年前です。言うまでもなく、こんなチャートを見たら、現時点で米株に積極的に投資する気にはなれません。

しかし、ベアマーケット・リスク指数を発表したゴールドマン・サックスのアナリストは、「近い将来に、米国株式市場がベアマーケット入りとなる可能性は低い」と語っています。
過去を振り返ると、インフレがベアマーケット・リスク指数を上昇させる大きな原因の一つとなっている。もし米国が積極的な金融引き締めを実施しているのなら話は別だが、現在の金融政策を考えると、米国にベアマーケットが迫っている可能性は低い。更に、2007年とは違い、現在の米国金融システムは健全な状態だ。
これがゴールドマン・サックス流の解釈です。
67%という数値は、米国にベアマーケットが差し迫っていることを示しているのではなく、今後は米国株式市場から大きなリターンを期待できないということだ。
ベアマーケットの一般的な定義は、20%を超えるマーケットの下げです。現在のダウ指数は22405ですから、20%の下落はダウが17924に達することを意味します。


上はダウ平均の日足チャートです。赤い線は、長期トレンドを把握するために広く利用されている200日移動平均線です。こういう言葉があります。
200日移動平均線より上にはブルが住み、それより下にはベアが住む。
単純に言えば、200日移動平均線より上ならブルマーケット、それより下ならベアマーケットです。200日移動平均線は現在21000付近を走っていますから、17924に到達するには更にそこから14%も下げる必要があります。投資銀行というゴールドマン・サックスの立場を考えれば、顧客を動揺させマーケットを混乱させる結果となる「ベアマーケットが迫っている」などと言うことはできません。

私たち個人投資家はポートフォリオを守らなければなりません。保有する株の全てに、逆指値の売り注文は入っているでしょうか?
潮が引いた時に、初めて誰が裸で泳いでいたかわかる。-- ウォーレン・バフェット

(情報源:The stock market would have to drop as much as 40% to be fairly valued, says advisor

Goldman's Bear Market Indicator Shows Crash Dead Ahead, Asks "Should We Be Worried?"

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