米国住宅市場:こんなに高くては誰も買えない

米国7月の新築住宅販売件数が、前月比で9.4%の大幅減少となりました。年率換算で61万件が予想されていましたが、結果は57万1000件という2016年12月以来最低のレベルでした。9.4%という下落幅は、2016年8月以来最大です。

なぜ、販売件数はこうも大きく下げたのでしょうか?
こんなに高くては、住宅購入を考えているほとんどの人たちが買えない。-- CNBC
前年度同時期と比較すると、新築住宅の中間販売価格は6%を超える上昇となり、7月史上最高の31万3700ドルに達しました。



新築住宅は、あまりにも高すぎて人々の手が届かない。更に、中古住宅は在庫数が極めて少ないため、人々が望むような手頃な値段の物件が見つからないといった状態です。

米国住宅市場はここが天井、そろそろ下げが始まるのでしょうか?もちろん、不動産業者は黙って見ている訳にはいきませんから、なんらかの手を打ってきます。ウォール・ストリート・ジャーナルは、サブプライム住宅ローンの復活の可能性を報道しています。
世の中が金融危機にあった時、ブランドン・ボイド氏はまだ高校2年生だった。ボイド氏は今日25歳、サブプライム住宅ローンに本格的に乗り出そうとしているファンドローンズ社でセールマンとして働いている。
ファンドローンズ社は、借り手と貸し手の中に入って業務を行う仲介業者(ブローカー)です。金融危機の大きな原因となったのはブローカーだ、と言う人たちが多いことは事実ですが、前回の住宅ブームでは金を貸す銀行や金融業者にとってブローカーは重要な存在でした。なぜなら、ブローカーたちが積極的なセールス活動を行ったお陰で、銀行は多額な融資をすることが可能になったのです。

ご存知のように、ブローカーたちは手数料稼ぎのために、信用度の低い人たちを対象とした住宅ローンも始めました。信用度が低いと言っても、誰にでも金を貸すことが目標であった訳ではありません。しかし、審査はいい加減なものに変わり、脈拍があれば誰でも融資を受けることが出来るといった状態になり、やがてこれが金融危機へと発展して行きました。

金融危機でブローカーも次々と廃業となりましたが、独立系の中小金融業者がブローカーたちを最近求めています。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、独立系の中小金融業者というのはノンバンクがほとんどであり、ノンバンクはブローカーを雇って、全米の信用度の低い消費者を対象としたサブプライム住宅ローンのセールスを本格的に始めようとしています。

今のところ、サブプライム住宅ローンが以前のようにヒットするかは分かりません。金融危機のお陰で規制が厳しくなり、サブプライム住宅ローンの経験と実績があるブローカーがほとんどいない状態ですから、ノンバンクは積極的なセールスを行いたくても、適切なブローカーを獲得するのが難しい状況です。

しかし、たとえサブプライム住宅ローンが復活したとしても、いったい現在の米国で金を借りることができる人がどれほど存在するのでしょうか?下はCNNニュースの見出しです。
6 in 10 Americans don't have $500 in savings (10人中6人のアメリカ人の銀行口座には500ドルの金が無い。)

(情報源:Here’s why new home sales tanked

Does Anyone Remember How to Make a Subprime Mortgage?

6 in 10 Americans don't have $500 in savings

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