悪いニュースが続出のテスラ:ベアマーケットにサポートは無い

この数日間で、テスラの状況が一変しました。


ニュース・ヘッドラインをいくつか見てみましょう。
  • ボルボの「全電動化」宣言、テスラに打撃(ロイター)
  • 米テスラ、「モデル3」生産目標達成への疑念強まる-株価急落(ブルームバーグ)
  • テスラ、現実の前にひれ伏す株価 危うい目標実現(ウォール・ストリート・ジャーナル)
  • テスラ車の「自動運転による米国初の死亡事故」、その詳細が判明(WIRED.jp)
冴えない生産状況、現れた手強い競争相手、それに心配な安全性という内容ですから、下の日足チャートで分かるように株価は大きく下げています。


現在の株価は308ドル15セント、6月26日の高値から20%も下げています。正に暴落状態ですから、CNBCはテスラのベアマーケット入りを報道しています。

上のチャートには、3本の移動平均線が入れてあります。上から、20日(1)、50日(2)、そして200日移動平均線(3)の順番です。この並び方は上昇基調を示す並び方ですが、問題は株価が重要な50日移動平均線を割ってしまったことです。

経済誌バロンズが主催した株チャレンジ・プロフェッショナル部門で5位に入賞し、メリーランド大学で株投資を学生たちに教えているエリック・ウィッシュ教授は、オンライン・セミナーでこんなことを語っています。
私は大学の資金を株で運用している。10週移動平均線を割った株は勢いが無く、投資銘柄には向いていない。だから原則として、10週移動平均線より下にある株には投資しない。
10週移動平均線というのは50日移動平均線のことです。ウィッシュ教授の言葉を言い換えると、こうなります。「50日移動平均線より下にある株は元気が無いから、素早い上昇を見込むことができない。」

50日移動平均線は多くのマーケット関係者に注目されています。証券会社時代に知り合ったマーケットメーカーのチャートに入っているのはローソク足と出来高、そして50日移動平均線だけでした。彼の姿勢もウィッシュ教授と同じであり、買うのは50日移動平均線より上にある銘柄だけです。


上のチャートで分かるように、テスラが割ったのは50日移動平均線だけでなく、上昇するトレンドライン(赤)も割っています。要するに、アップトレンドが終わりCNBCが報道したように、テスラはベアマーケット入りとなった可能性があります。

しかし、こういう見方をしている人たちもいます。


「テスラはサポートゾーンのテスト中だから、そろそろ買える」、という意見です。ここで頭に浮かんでくるのは、この相場の格言です。
Bull market has no resistance. Bear market has no support.(ブルマーケットにレジスタンスは無い。ベアマーケットにサポートは無い。)
繰り返しになりますが、テスラはベアマーケットに入った可能性がある訳ですから、このサポートゾーンは幻のサポートであることも考えられます。

ゴールドマン・サックスだけでなく、数社の大手金融機関のアナリストは、テスラに対する失望を隠さずに表明しています。ひねくれた解釈かもしれませんが、アナリスト達が、こんなにあからさまに失望を表明するということは、ウォール街はテスラ株で既に大きな利益を上げたので、ここで株価がどんなに下がっても困らないということかもしれません。

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