ブラジル株:投資家は悪材料を無視して買い向かった?

下の表には、5月18日から5月24日までの間に、資金が最も流入したETFのトップ10が表示されています。

データ:ETF.com
興味深いのは、第4位に入っているブラジル株のETFです。5月18日から5月24日までのニュース・ヘッドラインを見てみましょう。


  • ブラジル政界、再び混迷必至-テメル大統領に不祥事隠蔽疑惑が浮上(ブルームバーグ:5月18日)
  • ブラジルの政治混乱、新興国投資家の油断浮き彫りに(ウォール・ストリート・ジャーナル:5月19日)
  • ブラジル大統領への圧力高まる-弁護士会が投票で弾劾審理を支持(ブルームバーグ:5月22日)
  • ブラジルの混乱で1日に48%下落-レバレッジ型ETF(ウォール・ストリート・ジャーナル:5月23日)
ということで、ろくな話題がありません。下がブラジル株のETFの日足チャートです。


大きな窓を開けて下げた日(矢印)が5月18日、 「テメル大統領に不祥事隠蔽疑惑が浮上」が報道された日です。膨大な出来高で分かるように、投資家たちはパニック状態でしたが、18日から24日の間に、このETFには正味で5億1455万ドルの資金が流入していたのです。正に、投資家たちは、悪いニュースに買い向かっていたのです。

それでは、5月18日から5月24日までの資金流入の様子を詳しく見てみましょう。

データ:ETF.com
先ず、Aが5月18日です。流出資金が流入資金を上回っていたため、正味で流入した資金はありません。Bで分かるように、資金のほとんどが流入したのは5月22日です。22日に何か起きたのでしょうか?ブルームバーグは、こんな記事を掲載していました。
今こそブラジル買いの好機-相場急落で一部投資家は買い意欲強める
まるで、ブラジル株の応援団が書いたような見出しです。言い換えると、この見出しが買い材料になった可能性があります。

もう一度、ブラジル株のETFの日足チャートを見てみましょう。


先ず、200日移動平均線が目先の難関になっています(A)。この移動平均線は12月(B)にはサポートになりましたが、今度はレジスタンスになってしまった可能性があります。価格帯別出来高にも要注意です(C)。36ドル50セント~37ドル50セントの出来高は目立って大きいですから、たとえ200日移動平均線を越えたとしても、この価格帯を突破することは、そう簡単に行くとは思えません。

そしてこれは今日の見出しです。
ブラジルでデモが暴徒化、政府庁舎に放火 軍を派遣 (日本経済新聞)
混乱は、まだまだ続きそうな状態ですから、言うまでもなく、ブラジル株の投資には長期戦の覚悟が必要です。

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