住宅バブル期に迫る米国世帯が抱えるクレジットカードの借金

ラルフ・ローレンが大きく下げている、というツイートがあったので、日足チャートをさっそく見てみました。


取引時間は、まだ40分ほど残っていますが、ほぼ5%の大幅下落、そして200日移動平均線も割っています。

大手証券会社のアナリストが、何か悪材料になるようなことを言ったのかな、と思って少し調べてみると、今日のマーケットでは有名デザイナー衣類やハンドバッグの株が売られていることが分かりました。
・ラルフ・ローレン: -4.67%
・フィリップス・ヴァン・ヒューゼン: -5.98%
・マイケル・コース: -3.15%
・コーチ: -3.66%
・ケイト・スペード: -2.81%
上記の商品に共通して言えることは、どれも高級百貨店で販売され、ディスカウント・ショップでは見ることができません。クリスマスまであと10日と迫り、クリスマス・プレゼントとして高級品は避けられているのでしょうか?

クリスマス・シーズンの小売売上高の最終結果は来月まで分かりませんが、こういうデータがあります。
プロスパー・インサイツ&アナリティクス社の調べによると、今年のクリスマスにはギフトや食品、そしてクリスマスカードや装飾品などの買い物に、米国消費者は平均で935ドル58セントを使う予定だ。この数値は、去年の金額952ドル58セントを1.8%ほど下回る。
1.8%しか違わないのだから、去年と支出は変わらないという見方もできますが、減っているのですから米国消費者はやや節約ムードです。

米国でデパートへ行くと分かりますが、現金で買い物をする人は、ほとんどいません。皆クレジットカードを使って買い物です。

資料: nerdwallet
上の表には、2007年から今年第3四半期末までの、米国世帯が抱えるクレジットカードの未払残高の平均金額が示されています。

左側の数字は全米平均です。たとえば、不動産バブルが破裂した2008年における各世帯の平均未払残高は$7,415.46(A)、そして今年第3四半期末における平均残高は$5,946.48(B)です。現在の残高は、2008年より低いですから、消費者たちはクレジットカードを使う余地が十分に残っていると思うかもしれませんが、興味深いのは右側の数値です。

右側の数字は、住宅ローンや自動車ローン、それに学生ローンなどのクレジットカード以外の借金を持つ人たちが抱えるクレジットカードの未払残高の平均金額です。2008年は$16,911.82(C)、そして今年第3四半期末における残高は$16,060.78です(D)。見てのとおり、現在の残高は住宅バブル期とほぼ同じ高レベルであり、正にこれ以上クレジットカードの借金を増やしたくない状態です。言い換えると、今年のクリスマス・ショッピングの支出が、去年をやや下回っても不思議ではありません。

更に、庶民にとって痛いのは、昨日のFOMC(連邦公開市場委員会)で政策金利が引き上げられ、当然の結果としてクレジットカードの金利も高くなることです。13%、15%、とただでさえクレジットカードの金利は高いですから、金利引き上げは嬉しいニュースではありません。悪いニュースはまだあります。FOMCは、来年3度の金利引き上げを予定しています。もちろん、クレジットカードや住宅ローンの金利も一緒に上がりますから、来年は消費の冷え込みが心配になります。

ウォール街には、「3度利上げをすると株式市場は大きく下げる」、という言葉があります。昨日の引き上げは2回めですから、来年の相場は不安な動きになりそうです。

(情報源:2016 American Household Credit Card Debt Study

Designer Clothing, Handbag Stocks Trading Down Today

コメント

中村孝 さんの投稿…
日本がやろうとしている事と同じと思うんだけど違うかな?大型財政投資で物価を押し上げインフレ状態をつくり、貨幣の価値を下げる⇒借金を下げる 日本は国債の価値を下げる⇒同じく借金が減る 米国は関税を上げることでも、物価が上がる。日本はYCCで、円安を招き物価高状態にする。米国は高関税で、雇用を守り、日本は円安で産業の流失を防ぐ。(できれば呼び戻したい)