米国債の反発ラリーに賭けるヘッジャーたち

いよいよ明日はFOMC政策金利発表です。(日本時間:木曜午前4時)


データ: CMEグループ
金利先物市場によると、政策金利が25ベーシスポイントの引き上げとなる可能性は93.2%、そして据え置きの可能性は6.8%です。投資家たちが気にしていることはこれです。「もし利上げが決定されたら、株式市場は下げるだろうか?」


NYダウ平均の日足チャートです。ウォール街はヒラリー・クリントン氏を支持しているから、もしドナルド・トランプ氏が大統領に当選ならマーケットは大きな下落となる、と多数のアナリストが予想していました。しかし、11月8日にトランプ氏が当選して以来ダウ平均は8.6%の上昇、そして最近の安値となった11月4日から今日までの成績は+11.36%、正に絶好調です。
金利引き上げがほのめかされただけで株式市場は下げたものだ。利上げは借入コストの増大に結びつき、更にドル高となって企業の支出計画を狂わせ、結果的に企業利益に悪影響となる。しかし、次期大統領のトランプ氏はインフラ支出を大幅に増やすことを約束し、更に法人税も引き下げることを約束したことが好材料となり、ダウ平均は史上最高値を記録した。ほぼ全ての投資家は利上げを予想している状態だから、金利引き上げが驚きの材料となることはない。(CNNマネー)
もちろん、だからと言って明日の政策金利発表を無視して構わない、という意味ではありません。注目はイエレンFRB議長が、どのような発言をするかです。もし、来年は数回の急ピッチな利上げの可能性がほのめかされるなら、株式市場は急落となる可能性がある、と一部のアナリストたちは述べています。

好調な株式市場で、投資家たちは機嫌が良いことは確かですが、連日の上昇でマーケットは割高となっていることも確かです。

上のチャートは、S&P500指数のシラーPERの推移です。現在の数値は28.09倍、平均値の16.71倍を大きく上回り、米国株式市場は割高であることが示されています。

好調な株式市場とは反対に、低迷が顕著なのは米国債です。


上半分はS&P500指数、下半分は7年~10年国債に投資しているETFの日足チャートです。国債を売った資金が株へ流入している、と解釈することができると思いますが、ジェーソン・ゲファート氏(SentimenTrader)は、こんなことを指摘しています。


先ず、Aを見てください。10年国債価格は下落していますが、賢い資金と呼ばれるヘッジャーたちは買いポジションを大幅に増やしています(B)。1、2、3の部分で分かりますが、ヘッジャーが大きく買いポジションを増やした後は国債が下げ止まり上昇に転じています。

米国株式市場は過熱状態、割高です。現時点では、何が直接のキッカケとなって株式市場の下げが始まるかは分かりません。しかし一旦下げが始まれば、ヘッジャーたちが割安と判断し既に大きく買った国債へ、株投資家たちの資金が避難することになるでしょう。

(参照した記事:What a Fed rate hike means for you

All Hell Is Breaking Loose In These Key Markets

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