季節的に11月、12月の相場は強い -- 今年もそうなる!?

最近、こんな言葉をよく聞きます。
米国株式市場は更に上昇する。なぜなら、投資家たちの口座には、十分な現金がまだ残っているからだ。


下は、過去20年間のS&P500指数の季節性です。

チャート:EquityClock.com
5月から10月は横ばい状態、そして11月、12月には強いラリーが展開される傾向があります。もし、投資家の口座には十分な現金が本当に残っているのなら、次の2ヶ月間は好調な相場になりそうです。

当たり前のことですが、全投資家の保有する現金がゼロになるということはありません。言い換えると、個人投資家から機関投資家の全員が株を目一杯買ってしまい、現時点の現金ポジションはゼロなどということはありえません。ネッド・デービス・リサーチは、こんなデータを挙げています。


1980年1月31日から2016年8月31日までの様子です。一番上は、投資家たちが米株と海外の株ファンドとETFに割り当てている資金の比率です。最新データ8月31日時点では、59.33%の資金が、株ファンドとETFに割り当てられています。真ん中は、米国と海外の債券ファンドとETFに割り当てられている資金の割合です。最新の数値は22.74%です。そして一番下が、注目の現金ポジションです。最新の数値は17.93%ですから、株を買うことができる資金はまだ残っています。しかし、赤い矢印で分かるように、現金ポジションは減少が続き、現在のレベルは歴史的な低レベルです。たしかに、投資家の口座には現金は残っていますが、株式市場を、ここから更に大きく押し上げることが可能な量とは思えません。

ネッド・デービス・リサーチは、こういう興味深いデータも指摘しています。


上半分、青い線はS&P500指数です。下半分の赤い線は、ライデックス・マネー・マーケット・ファンドに割り当てられている資金と、ライデックスの全ての株ファンドに割り当てられている資金の比較です。74%を超える数値は超弱気、現金ポジションが極めて大きいことを示し、28%未満の数値は超強気、現金ポジションが極めて少ない状態を示します。

現在の数値は(10月10日時点)、15.75%ですから、投資家たちは株に超強気であり、現金ポジションが極めて低い状態です。矢印(A)で分かるように、これほど低い数値を記録するのは、ハイテク株バブルが破裂した2000年以来初めてです。もう一つの注目はBです。歴史的に見た場合、数値が28未満という状態では、S&P500指数の年間リターンはマイナス7.01%です。

アズテック・キャピタルのロバート・ラング氏は、こんな警告をしています。
「投資家たちの口座には、まだ現金が十分に残っている」、という言葉には要注意だ。なぜなら、この言葉は、「資金が流入してからでは遅い。株が上昇する前に今買え」、と投資家たちを煽っているのと同じだ。


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