分かりません投資方法

当たり前のことですが、将来を正確に予想することができれば、株で大きく儲けることができます。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように、フットボールや野球の試合結果が掲載されている雑誌をタイムマシンに乗って過去へ持って行けば、スポーツ・ギャンブルで100発100中、大儲けです。


頼りになる筈の専門家たちも大外れな予想を発表しています。
・ 著名投資家マーク・ファーバー氏(2012年11月8日): オバマ氏が再選となれば、米国株式市場は少なくとも50%の下落となる。
・ CNBCで株番組を担当するジム・クレーマー氏(2008年3月11日): ベア・スターンズは危機になど瀕していない。最悪の場合は買収となるだろうから、ベア・スターンズ株を売る必要はない。
・ 前米財務長官ハンク・ポールソン氏(2007年4月): サブプライムローンが深刻な問題となることはない。この件に関する対処は既に進み、問題がこれ以上大きくなることはない。
言うまでもなく、彼らの言葉を信じて投資したら、口座には大きな穴が空きました。

情報を吟味して、相場の先を読みながら投資する人には物足りない投資方法ですが、チャーリー・ビレロ氏(ペンション・パートナーズ)は、「分かりません投資方法」を勧めています。
・ S&P500指数は、今年いくらで終了すると思いますか?: 分かりません。
・ 10年国債の利回りは、年末にはどれくらいになっていると思いますか?: 分かりません。
・ 現時点で金に投資するべきでしょうか?: 分かりません。
・ 年内に米国は金利引き上げを実施するでしょうか?: 分かりません。
ビレロ氏が言うように、全ての質問に「分かりません」、と回答していたら株番組に出演することはできません。しかし、「分かりません。私には将来を正確に予測することは無理です」、という姿勢を基本にすることで、私たちは資金を分散して投資することを心がけるようになります。

下の表は、ビレロ氏のブログに掲載されていたものです。

ペンション・パートナーズ
2008年から2016年まで、14のETFに同額の資金を割り当てて投資した場合の結果です。(米国の大型と小型株、新興国市場の株、ヨーロッパ株、ジャンク債、金、商品、と様々な種類のETFに資金が分散されています。)

左側の矢印の部分で分かるように、金融危機の年2008年はマイナス16.2%という結果でした。上から見ると分かりますが、株関係のETFは30%を超える大幅下落でしたが、優良社債のETF(+2.5%)、米長期国債のETF(+34%)、米社債のETF(+7.9%)、それに金のETF(+4.9%)があったおかげで、マイナスを16.2%に食い止めることができました。今年ここまでの成績は+5.5%(A)、そして2008年から今年ここまでの通算成績は+47.1%(B)です。

繰り返しになりますが、材料を吟味して、相場の先を読みながら投資する人には、分かりませんの分散投資は全く面白くない方法です。もちろん、分散投資では年率300%などといったホームランを打つこともできません。しかし、専門家を含めて誰にも将来を予想することはできない、と割りきってしまう分散投資を受け入れることで、私たちは淡々と感情的にならない長期投資を実行できることも確かです。

(参照した記事:The 3 Most Important Words in Investing

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