相変わらず悲観的な米国の消費者たち

世論調査で有名なギャラップ社は、米国経済信頼感指数を毎週発表しています。

ギャラップ社
どう見ても強いチャートではありません。今月8日、予想を大幅に上回る非農業部門雇用者数が発表されましたが、このチャートには回復、好転の兆しが全く見えません。なぜこうも米国消費者は悲観的なのでしょうか?

ギャラップ社のアリサ・デービス氏は、こう述べています。
消費者たちの米国経済に対する信頼感が、なぜこれほど低迷しているかの理由は、よく分からない。たとえば、英国でEU離脱を決める国民投票が行われたのは6月23日だが、信頼感は6月19日に下落していた。テロ事件が経済信頼感に悪影響を与える、という見方があるが、ニースでの事件は信頼感に影響を与えることはなかった。
良いニュースも信頼感を好転させることができない。全国的に安いガソリン、最高値を記録した米国株式市場、そして強い雇用統計が発表されたが、どれも信頼感を上向きにすることは出来なかった。
信頼感の低迷が続いているのは、秋に控えた大統領選挙が原因になっている、と考えることもできる。更に、GDPの成長、労働賃金の上昇などにもはっきりとした持続化が見られないかぎり、消費者は経済に対して楽観的になれないのかもしれない。
人々が楽観的になれないのは当然だと思います。

チャート:セントルイス連銀
上のチャートには、インフレを考慮して計算された米国世帯の中間年収の推移が示されています。1999年の5万7843ドルがピークになり、見てのとおり、世帯の年収は目減りしている状態です。これでは、将来を楽観的に考えることなどできません。

下は、過去5年間の中古住宅販売価格の動きです(中間価格)。

チャート:YCharts
現在の価格は史上最高の23万9700ドルです。年収が目減りしていたのでは、そう簡単に家を買うことはできません。

家を買わないなら借りることになりますが、高い家賃が多くの人々に重荷となっています。
1985年から1999年を振り返ると、人々は平均で収入の24.4%を家賃に割りあてていた。しかし、その数値は今日30.2%に膨れ上がっている。家賃の高い地域、たとえばロサンゼルは平均で収入の50%、そしてサンフランシスコの場合は、収入の47%を家賃に割りあてている状態だ。(SALON)
言うまでもなく、家賃以外にも食費、保険代、教育費といろいろありますから、家を買うための頭金はなかなか貯まりません。これでは、経済に対する信頼感が低迷するのは当たり前です。

(参照した記事:U.S. Economic Confidence Stuck at Lower Level

The rent really is too damn high

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