利益に結び付くのは値動きだけ!?

株価が変動する姿にのみ意識を集中させよ。変動の理由に気をとられるな。 -- ジェシー・リバモア
ジェシー・リバモア

「変動の理由に気をとられるな」、と言われても、どうしても気になってしまうのが私たち人間です。たとえば、今朝はクリスピー・クリーム・ドーナツ株が20%を超える大幅上昇となっていますが、リバモア氏の言葉に従うなら、上昇の原因をわざわざ調べる必要はありません。

似た言葉に、「Only price pays」というものがあります。「利益に結び付くのは値動きであり、株価がなぜ動いたかは重要でない」、といった意味で使われる言葉です。
「株価が下げたのはYが原因だ。株価が上昇したのはXが原因だ」、といった説明をよく聞く。しかしほとんどの場合、株価が動いた原因は株価自身が原因だ。ある株に多数の取引が起きるのは株価に変動があったためであり、ニュースに変化があったからではない。 -- エニス・タナー(Risk Reversal)
たしかに、一理ある意見だと思います。もし株価が50ドルに張り付き、まったく動かくなってしまったら、そんな株を買う人はいません。値動きがあるからこそ買いが集まるのであり、たとえニュースが発表されても株価に大した影響が無ければ、買いは長続きしません。

値動きだけに注意を払うのなら、ニュースなど読む必要はありません。もちろん、アナリストの意見を聞く必要もありません。極端に言えば、目の前に株チャートだけあれば、値動き重視のトレードをすることができます。タナー氏は、こんなことを語っています。
値動きだけに頼ったトレードはシンプルな方法であり、私自身このトレード方法の価値を認めている。あれは2010年のことだった。私はネットフリックス株を65ドル付近で売却し、良い利益を得ることに成功して上機嫌だった。なにせ、小売最大手のウォルマートもDVDレンタル業に参入するというニュースが報道されただけに、私はこれでネットフリックスは終わったと思った。このニュース発表後、ネットフリックス株は5%の下げとなり、私は自分の見方が正しかったことに興奮した。しかし、下げはそこまでだった。ネットフリックスは一転し、300ドルまで上昇してしまった。ニュースを重要視した私は負け、値動きを重視したトレーダーが勝ったのだ。
タナー氏の要点はこれです。
もちろん、株価の動いた背景を知ることは無意味ではない。しかし私が強調したいのは、Only price pays(値動きだけが利益を生む)、という言葉の持つ深い意味が多くの人たちに理解されていないことだ。

(参照した記事:There's A Sect Of Successful Traders Who Couldn't Care Less What Bernanke Says, Or About News At All

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