次はブレイクアウト、それともブレイクダウン?バンド幅収縮中の米国株式市場

NR7について昨日書きましたが、これと似たトレード方法にボリンジャー・バンド・スクイーズというものがあります。ボリンジャー・バンドはジョン・ボリンジャー氏によって考案され、多くのトレーダーたちに使われている人気指標です。

ジョン・ボリンジャー氏 
下は、アップルの日足チャートにボリンジャー・バンドを入れたものです。


真ん中の線は20日移動平均線です。上限バンドは+2シグマ、下限バンドはマイナス2シグマ20日移動平均線から離れたところに引かれています。

ボリンジャー・バンド・スクイーズというのは、バンド幅が狭くなっている部分です。AとBの部分が、それに相当します。上限バンドと下限バンドが接近し、スクイーズと呼ばれる収縮現象が起きています。

スクイーズが注目される理由は、スクイーズの後には大きな値動きが訪れる傾向があるためです。Aの場合は大幅下落、そしてBの場合はスクイーズ後に反発ラリーの展開となっています。

スクイーズを確認するためには、Bollinger BandWidth(バンド幅)という指標を併用すると便利です。


3本の矢印で示しましたが、スクイーズが起きている部分ではBollinger BandWidthが極めて低いレベルまで下がります。

繰り返しになりますが、バンド・スクイーズが注目される理由は、スクイーズの後には大きな動きが現れるためです。下は、ナスダック100指数に連動するETFの日足チャートです。


1で分かるように、BandWidthは極めて低いレベルまで下げ、スクイーズが起きていることが示されています。今回の場合は、2のように目で見て直ぐ分かるスクイーズではないですから、BandWidthを利用することで、分かり難いスクイーズを発見することができます。

さて、どちらへブレイクするでしょうか?中央バンド(20日移動平均線)は上向きですから、おそらく上へ放れるだろう、と思っている人が多いことでしょう。しかし3のように、しばらく横ばいしてから放れるということもありますから、今回も直ぐには大きな動きが訪れない可能性もあります。

それでは、200日移動平均線を入れてみましょう。


見やすくするためにボリンジャー・バンドの色を黒に変えました。現在、ナスダック100指数に連動するETFは、200日移動平均線に挑戦中です。一般的に、株価が200日移動平均線より下ならダウントレンド、それより上ならアップトレンドと解釈されていますから、ここを突破なら買い手に勢いが大きく付くことでしょう。

S&P500指数もBandWidthが下降中です。


まだ前回ほど低いレベルではありませんが、1で分かるようにBandWidthは下降し、バンド幅が狭まっていることが示されています。中央バンドは上向き、そして現在の位置(2)は200日移動平均線より上ですから、S&P500指数の更なる大きな上げを期待している人が多いと思われます。しかし、3のように横ばいの後ブレイクダウンとなるシナリオも頭に入れておく必要があります。

下は、DailyFxから取ったものです。


個人投機家たちのS&P500指数の建玉状況です。空売りポジション(1)は80%、そして買いポジションは20%(2)ですから、圧倒的に空売りに傾いています。個人投機家たちは逆指標として有名ですから、マーケットは更なる上昇となる可能性があります。

しかし、これを見ると迷ってしまいます。



火曜にブラント氏がツイートしたものですが、スマート・マネーと呼ばれるヘッジファンドや機関投資家も売り姿勢です。上のチャートには、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの顧客(ヘッジファンド、機関投資家、裕福な個人投資家)の今年の売買状況が示されています。ゼロより上なら買いが売りを上回り、現在の状況はゼロより下ですから、売りが買いを上回っています。ヘッジファンドだけが売っているのではなく、3本の線が揃ってゼロより下です。

では、こんな状況で株を買っているのは誰でしょうか?ブラント氏の結論は企業です。


企業は積極的に自社株を買っています。白い折れ線で分かるように、企業による自社株買いは、最高を記録した2007年のレベルに迫っています。言うまでもなく、2007年に米国株式市場は天井となり、2008年は金融危機でマーケットは暴落となりました。

コメント

amelie さんの投稿…
こんにちは
いつもお世話になっています

記事からですが、企業は積極的に自社株を買っています。白い折れ線で分かるように、企業による自社株買いは、最高を記録した2007年のレベルに迫っています。言うまでもなく、2007年に米国株式市場は天井となり、2008年は金融危機でマーケットは暴落となりました。 とありますが
このチャートからみると天井がちかいということでしょうか?
SPXのsentiment indexはどこでみれますか。。。教えていただければうれしいです
T Kamada さんの投稿…
amelie さん

こんにちは。

個人投機家だけが空売っているのではなく、機関投資家やヘッジファンドも売り姿勢である、ということが気になりました。積極的に買っているのは企業だけだとすると、ここからは長期的な買いは控えた方がよいだろう、と思いました。

センチメントを見るなら、ここが最高です(有料。3ヶ月80ドルくらいだったと思います)。http://www.sentimentrader.com/ 
S&P500だけでなく、様々なセンチメントが掲載されています。

無料のものは、ここが参考になります。
https://www.dailyfx.com/sentiment

個人投機家(逆指標)の建玉状況が掲載されています。