米国株式市場: リスクオン相場再開の兆し

3月初日の米国株式市場は力強い展開となりました。ダウ、S&P500、ナスダックの3主要指数は揃って2%を超える大幅上昇です。

データ:CNBC

短期的なラリーだと思う。勢いのよいマーケットを見て、我慢できなくった人たちが買っているようだ。2%を超える大幅上昇を説明できるようなニュースは発表されていない。-- ジョン・カルソ(RJOフューチャーズ)

今朝発表された指標を見てみましょう。
・ 米2月ISM製造業景況指数: 結果 49.5  予想 48.5
・ 米1月建設支出 (前月比): 結果 +1.5%  予想 +0.3%
建設支出は好結果でした。予想を単に上回っただけでなく、金額ベースでは8年3ヶ月ぶりの高水準に達しました。

問題はISM製造業景況指数です。予想以上の結果でしたが、数値は景況の縮小を示す50未満です。スティーブ・ブリッツ氏(ITGインベストメント・リサーチ)は、こう述べています。
いずれのデータも好景気を示唆する水準には全く及ばないが、米経済が景気後退に再び陥るとの見方を裏付けるものでもない。
ということで、カルソ氏が言うように、2%を超える今日の力強いラリーを説明できるような決定的なニュースがあった訳ではありません。

今日のマーケットを見て言えることは、リスクオン相場が再開したという雰囲気があります。「世界経済の減速は相変わらず続いている。米国経済が景気後退に陥るのは時間の問題だ」、といった見方が広がり、最近は米国債、金、公益株などに資金が避難しリスクオフの状態でした。しかし今日のマーケットでは、それらが売られています。
・ 米国債のETF: マイナス1.95%
・ 金のETF: マイナス0.73%
・ 公益株のETF: マイナス0.50%
エリン・ギブズ氏(S&Pインベストメント・アドバイザリー)は、こんな意見を発表しています。
不安値な株式市場を避けて、投資家たちは安全な場所を求めて、資金を国債や公益株に移動させていた。しかし、バリュエーションを考えると、公益株はあまりにも割高なレベルまで買われてしまい、ここからは大きな成長に期待できない。現時点で投資するなら、公益株以外のセクターに目を向けるべきだ。
リスクオンというマーケット環境では高ベータ株が買われます。
例えば、ある銘柄のベータ値が1.5ということは、市場全体が10%上昇するとその銘柄は15%上昇し、逆に市場全体が10%下落するとその銘柄は15%下落することを意味する。したがってリスク指標とも捉えられ、市場全体が上昇すると判断する場合は、ベータ値の高い銘柄に投資したり、ポートフォリオ全体のベータ値を「1」として市場全体と連動させるなどの運用を行う際、銘柄選択に用いられる。(野村證券 証券用語解説集)
下は、高ベータ株に投資しているETFの日足チャートです。


逆三尊が形成されています。二日前、買いシグナルとなるネックライン(1)の突破が起きましたが、下降する50日移動平均線が意識され、正に買い難い状態でした。しかし今日、ETF価格はこの移動平均線を越え、躊躇していた人たちが買い出動となりました(2)。一先ず目標は29ドルです(3)。(今日の終値は26ドル56セント)

(参照した記事:米ISM製造業景気指数、2月は2カ月連続の上昇 底入れの兆し

1月の米建設支出、8年3カ月ぶり高水準

証券用語解説集

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