米国株式市場: 約7割の株が病気

今は楽観しているときではない」、というのが昨日のジョー・ファミ氏のブログのタイトルです。氏の言いたいことは単純明快です。
200日移動平均線より下にあるマーケットは健康状態が優れない。
「200日移動平均線は重要な移動平均線である」、という意見はよく聞きますが、ファミ氏によると、この移動平均線について著名投資家ポール・チューダー・ジョーンズ氏はこんなことを語っています。

ポール・チューダー・ジョーンズ氏
投資判断をする基準の一つとして、私は200日移動平均線を使っている。大幅下落となる株や商品を数多く見てきたが、投資の鍵となることは、いかにしたら多額の資金を失わないですむかということだ。もし、あなたが200日移動平均線を使うのなら、守りを固め撤退するべきときが分かる。
下はS&P500指数の日足チャートです。


明らかに、現在の位置は200日移動平均線より下であり、今は守りを固めるときであり、積極的に株を買う状況ではありません。2本の矢印で分かるように、この移動平均線の上昇は既に終わり、長期トレンドはアップトレンドからダウントレンドに変わっています。

投資家たちが守りを固めている様子は、こんなところに見ることができます。


上は、電力、ガス、水道などの公益株に投資しているETFの日足チャートです。最近、200日移動平均線を何度も上下に横断しましたが、とうとう大きく上放れとなりました。200日移動平均線の下げも止まり、わずかですが上向きになっています。今年に入ってから今日までの上昇は7.72%ですから、マイナス6.43%のS&P500指数の成績を大きく上回っています。

チャート: StockCharts.com
上のチャートには、各経済ステージで、どのような株が一般的に買われるかが示されています。四角で囲いましたが、Utilitiesというのは公益株のことです。矢印で示しましたが、公益株は景気後退の初期(Early Recession)で買われる傾向があります。「公益株が最近好調だから現在の米国経済は景気後退の初期である」、と結論することも可能ですが、私は「多くの投資家は景気後退を予想して公益株を買っている」、と解釈しています。更に、Bear Marketという言葉で分かるように、公益株はベアマーケットで買われる傾向があり、資金の避難場所となっています。

もう一つチャートを見てみましょう。

チャート: StockCharts.com
S&P500指数に属する銘柄の何パーセントが200日移動平均線より上にあるかが示されています。現在の数値は28.20%ですから、71.8%の株が200日移動平均線より下で推移しています。正に、現在の米国株式市場の健康は優れない状態です。

(参照した記事:Now Is Not The Time To Be Complacent

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