投資資金の避難場所と乖離率

木曜のマーケットがそろそろ終了します。下はS&P500指数の日足チャートです。


陽線で終了となりますが、見てのとおり上ヒゲ(1)が目立ち、強さを表すローソク足ではありません。昨日は下ヒゲが極めて長い強気なローソク足でしたが、期待されたような力強いラリーは、残念ながら今日のマーケットでは起きませんでした。

入れた指標は乖離率です。現在の数値はマイナス8.71%を示し(A)、S&P500指数が200日移動平均線から8.71%下へ離れていることを表わしています。位置的には安値をつけた8月(B)、9月(C)とほぼ同レベルであり、平均への回帰ということを考えると、短期反発ラリーが起きてもおかしくないレベルです。
もちろん、乖離率だけを見てマーケットは反発する、と断言することはできません。どんなにS&P500指数が移動平均線から大きく離れていても、原油や中国株式市場が更に大きく下げてしまえば、乖離率に関係なくS&P500指数も下げてしまいます。

米国株式市場は既にベアマーケットに入ったという見方が広がり、投資家たちは、株を保有し続けることに大きな不安を感じていますが全ての株が売られている訳ではありません。こんな不安定なマーケットですが、乖離率を見ることで、資金がどの株へ避難しているかを把握することができます。好例はダウ銘柄のマクドナルドです。


現在の数値は14.31%のプラス乖離です。マクドナルドの株価は200日移動平均線から上へ14.31%離れ、チャートが明確に示すように株価に崩れはありません。ファストフードの最大手、世界でビジネスを展開するマクドナルドは、明らかに資金の避難場所となっています。

業種別に見た場合、プラス乖離が最も大きいのは公益株である水道事業株指数です。


見てのとおり、値動きに崩れはありません。水は生活に欠かすことができないものですから、水道事業株が避難先として選ばれるのは十分に納得できます。現在の乖離率は+5.16%です。

乖離率で判断した場合、資金が大きく流出しているのは海運株です。


上は海運株指数ですが、45.09%という極めて大きなマイナス乖離となっています。世界経済の低迷、特に中国経済の減速がこの業種の不振原因となっている訳ですが、海運に関するこんな報道があります。
タンカーを一日借りる方がフェラーリを借りるより安い
中国の経済成長減速が、貨物船のレンタル料金を暴落させた。1100フィート・クラス(約335メートル)の貨物船のレンタル料金は一日1563ドル、しかしフェラーリF40は5597ドルだ。(ゼロヘッジ)
巨大なタンカーを借りる方が安いというのですから、これはあまりにも極端な話です。だからここが海運株の底だ、と結論はしませんが、将来的な買い候補として海運株をリストに入れておこうと思います。

(参照した記事: It Is Now Cheaper To Rent A Dry Bulk Tanker Than A Ferrari

コメント

amelie さんの投稿…
こんにちは 毎日こちらのブログを拝見させていただいています。本当に勉強になります。
ところで お聞きしたいのですが、無料チャートでかい離率を毎日見れるチャート御存知ないですか?
もし、御存知でしたら教えていただけませんか。さがしたのですが、日本語では、毎日見れるのはありません。英語であれば知りたいのですが。。
T Kamada さんの投稿…
amelie さん

無料で乖離を見ることのできるチャートを提供しているサイトは分からないです。もし見つかったらお知らせします。
cyatolan さんの投稿…
 株式投資ではないですが、FXにはkairi.mq4というインジケーターがあります。もし、ご存知でしたらご容赦下さい。

http://www.fxmentaltrader.com/2012/07/kairimp4.html
T Kamada さんの投稿…
cyatolan さん

情報ありがとうございます。