相場の声を聞く努力の一例

原油の週足チャートです。


これだけダウントレンドが明確なのだから、ほとんどの人たちは空売りで大儲けしただろう、と思うかもしれませんが、トレーダー・コーチとして有名なブレット・スティーンバーガー氏はこんなことを語っています。

50ドルのときにも聞いた。40ドルのときにも聞いた。そして30ドルを割ったときにも聞いた。「このへんが底だ。原油価格は反発する筈だ。」
そしてスティーンバーガー氏は、更にこう述べています。
米国の経済は十分に強いと判断した連銀は、12月の会議で金利引き上げを決定した。しかし、その後マーケットは波乱な展開となり、多くのトレーダーは、「なぜ、こんなにマーケットは崩れるのだろう?そろそろ反発する筈だ」、と困惑している。今までの見方を捨てることができず、実際に目の前に展開されているリスクオフという現在の環境に順応できていない多くのトレーダーは利益を上げるチャンスを逃している。
この言葉が頭に浮かんできました。
相場は相場に聞け (自分が下した判断だからといって、これにこだわり過ぎ、あるいは意地をはっていては、大きな痛手を受けることになりかねない。相場のゆくえは、相場だけが知っている。ここは、素直に相場に従うべきだという教えである。 -- 日本証券業協会)
移動平均線、RSI、MACD、ストキャスティクス、と多くの指標がありますが、極論すれば指標は相場の声を聞くための道具です。もちろん、値動きだけが相場の真の声であり、指標は直接的な相場の声ではないという反論もありますが、指標は全体的な動きを把握するために便利です。

下は、原油のETFの日足チャートに、移動平均線とストキャスティクスを入れたものです。


移動平均線は単純移動平均線ではなく平滑移動平均線を使っています。赤は20日、そして青は50日平滑移動平均線です。

先ずルールを決めます。(もちろん、これは単なる一例であり、各トレーダーが自分に合ったルールを作る必要があります。)
・ 20日平滑移動平均線が50日平滑移動平均線より上の場合は買いだけを考える。(買い基調)
・ 20日平滑移動平均線が50日平滑移動平均線より下の場合は売りだけを考える。(売り基調)
・ 買い基調の場合は、ストキャスティクスから出た売りシグナルは無視し、買いシグナルだけに従う。
・ 売り基調の場合は、ストキャスティクスから出た買いシグナルは無視し、売りシグナルだけに従う。
以上のルールを使った場合、原油のETFは20日平滑移動平均線が50日平滑移動平均線より下ですから売り基調であり、ストキャスティクスから発せられる売りシグナルだけを活用します。(ストキャスティクスが20未満の場合は買いシグナル、80を上回る数値は売りシグナルです。)

1、2の80を超えたところが空売りチャンスになります。3、4、5、6では20を下回り一般的に言われる売られすぎな状態ですが、上のルールに従った場合は、そこでの買いは行いません。(ストキャスティクスのパラメーターは14/3/3ですが、5/3/3のように短めの数値を使うことで、もっと多くのシグナルを得ることができます。)

下は買い基調の例、アマゾンの日足チャートです。


20日平滑移動平均線が50日平滑有働平均線より上で推移し、買い基調が示されています。ストキャスが20を割ったA、Bが買いシグナルです。Cも買いシグナルですが、この場合は損切りとなっています。Dを見てください、平滑移動平均線がクロスして、アマゾンが買いから売り基調に最近変化しています。

繰り返しになりますが、上は単なる一例であり、各トレーダーが自分の性格に合ったルールを作ることが大切です。

(参照した記事:The Cure for Market Fatigue and Frustration

相場格言集

コメント

amelie さんの投稿…
こんにちは

今日も多くのことを勉強させていただきました。質問なのですが、20,50は、日足の場合(daily)ですが、週足(weekly)でも同じ数値でいいのでしょうか?また、ストキャスティクスのパラメーターを、5/3/3にした場合、どのようにみればいいのでしょうか?私はいつもfull stoを16,3,10でみていました。他に株の底値や天井をどのようにテクニカル的にチャートをとうして判断されていますか?
T Kamada さんの投稿…
amelie さん

こんにちは。

トレーダーによっては、日足と週足で移動平均線に使う数値を変えますが、私は両方とも同じ数値で構わないと思っています。

ストキャスティクスはパラメーターを変えても解釈の仕方は同じです。80を超えたら買われすぎ(売りシグナル)、20未満は
売られすぎ(買いシグナル)です。ブログで記したように、ストキャスティクスからのシグナルは移動平均線の基調に
合わせることが重要です。移動平均線が買い基調を示している場合は、ストキャスティクスから発せられる売りシグナルは
無視です。

底、天井の警報となるのはダイバージェンスです。RSI(相対力指数)やストキャスティクスを利用することで、ダイバージェンス
を見ることができます。