ビル・グロース氏から投資家へ: リスクオフだ

ビル・グロース氏(ジャナス・キャピタル・グループ)のツイートです。


ジャンク債ファンドが出口の戸を閉めた。出ることができないところへ誰が入って来るだろうか?リスクオフだ。

分かりにくいツイートですが、このニュースを読むとグロース氏の言いたいことが分かります。
サード・アベニューがクレジットファンド清算へ-顧客の換金を停止
(ブルームバーグ):7億8800万ドル(約958億円)相当の資産を運用するミューチュアルファンドが、秩序立った形での清算を可能にするため、顧客による換金を停止した。クレジット市場で高まる緊張を示す兆候といえそうだ。(注:このクレジットファンドは、リスクの高いジャンク債を中心としたファンド。)
「顧客による換金を停止した」、というのは解約できないという意味ですから、顧客たちは投資した資金を今直ぐに返してもらうことができません。言い換えると、銀行に預金した金を下ろすことができないのと同じです。

このニュースを見たグロース氏の結論は「リスクオフだ」です。リスクオフはリスクオンの反対ですから、グロース氏は商品や株、そしてジャンク債などのリスクの高いものを避けて、比較的安全な短期金融商品に資金を移すことを勧めています。

清算することになったファンドが、小規模な無名のファンドだったら、グロース氏はこんなツイートをすることはなかったでしょう。しかし、7億8800万ドル相当の資産を運用するファンドが破綻するのは、2008年の金融危機以来最大です。

とうぜん心配になることは、第2、第3のサード・アベニューが現れることです。昨日のブログで書きましたが、カール・アイカーン氏は、「ジャンク債のメルトダウンは始まったばかりだ」と述べていますから、破綻となるファンドが次々と出てくる可能性もあります。

Third Avenue Focused Credit Fundというのが清算することになったファンドですが、1年前には現在の額を約20億ドル上回る27億5000万ドルを運用していました。正に、この一年間で解約が殺到していた訳です。顧客の中には大手ファンドのフィデリティもあり、フィデリティのグレゴリー・パパス氏は、「サード・アベニューの成績の悪さに驚いている」、と語っています。

報道によると、サード・アベニューは、ジャンク債の中でも特にリクイディティの低いものに投資していたようです。例えば、アップルのような株なら瞬時に売買できますが、サード・アベニューは、ほとんど取引されていないジャンク債を買っていたので、売却したくても買い手がいない状態ですから、直ぐに売りたい場合は叩き売りになってしまいます。

更に、原油価格の大幅下落もサード・アベニューを苦しませる結果となりました。原油安が続き、エネルギー企業の利益が下がっています。この結果、投資家たちはエネルギー株を避けている訳ですが、CNBCの報道によると、サード・アベニューはリクイディティの低いエネルギー企業のジャンク債をかなり抱えているようです。もちろん、原油安はサード・アベニューだけを苦しませているのではなく、今日のジャンク債市場に大きな悪影響となっています。
エネルギー・セクターの大幅下落で、ジャンク債市場は極めて危険な状態になっている。あるジャンク債ファンド・マネージャーは、「今日の状況は金融危機の時に似ている」と言う。更に、金利の引き上げが迫り、ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏は、「本格的な殺戮がジャンク債市場に起きるだろう」、と語っている。(ロイター)
金曜のマッドマネー(株番組)で、ジム・クレーマー氏はこう語っています。
It's time to sell, sell, sell(売れ、売れ、売れ) 機関投資家たちは、原油が下落するという状況で株を売っている。これが意味することは、機関投資家たちは、ジャンク債の大きなデフォルトを予想しているということだ。
(参照した記事:サード・アベニューがクレジットファンド清算へ-顧客の換金を停

ビル・グロース氏のツイート

Third Avenue junk fund blowup exposes risks of unsellable assets

Cramer's game plan: It's time to sell, sell, sell

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