これが株の上昇原因だ、という考え方の危険性について

ニューヨークに上場されている日経225インデックス・ファンドで見た場合、今年ここまでの日本株の成績は+7.38%です。(S&P500指数はマイナス1.25%) グーグルにアクセスして、「what do you think about Japanese stocks?(日本株をどう思いますか?)」、で検索してみました。

8月10日、20年の株トレード歴を持つアダム・グライムズ氏は、こんなことを書いていました。

グライムズ氏(写真:adamhgrimes.com)
こういう質問が来た。
先物市場で日経225を買うことを勧めておられますが、ドル円のチャートと日経225のチャートは、とてもよく似ています。日本株の強さは円安が原因になっていると思われますから、日経225を先物市場でわざわざ買うより、ドル円を買った方が良いのではないでしょうか?
「この意見には基本的に賛成だ」、と日経225の代わりにドル円を買うことにグライムズ氏は異論はないのですが、こんなことを指摘しています。
「日本株の強さは円安が原因になっていると思われます」、と質問者は語っている。私が問題を感じるのは、特にこの「原因になっていると思われます」、という部分だ。
多くの投資家、トレーダーたちは、「何々が原因になっていると思われる」、という考え方のお陰で多額な金をマーケットで失っている。言い換えると、私たちには物事を簡素化し過ぎる傾向があり、原因だと思われている要素は大して重要でない場合がある。
繰り返しになりますが、グライムズ氏は読者の考え方に基本的に賛成しています。氏が言いたいことは、「私たちが原因だと思っていることは本当の原因でない可能性があり、間違った仮定に基づいたトレードは危険である」、ということです。

グライムズ氏は、こんな例を挙げています。
私は強い株式市場に参戦したいと思った。大きくブレイクアウトした後に買う気はないから、上放れの可能性が高いマーケットに参加しようと思った。現時点において、それに該当するのは日本の株式市場だから自然な成り行きとして日経225の先物買いを決めたのだ。
日経225を買う代わりにドル円を買うことは、こんなことに似ている。たとえば、あなたは金がこれから上昇すると思っているとしよう。しかしあなたは、金を買うのではなく金鉱株に投資しているETFを買った。さて、あなたが予想したとおり金価格の上昇が始まったが、もし金鉱株のETFが反対に下がったら、あなたはどう思うだろうか?言うまでもなく、ガッカリすることだろう。
これこれこんなことが起きているから、この株は買いだ、と私たちは投資の判断をします。少し話はそれますが、「風が吹けば桶屋が儲かる」、という諺もありますから、物事を引き起こす本当の原因を知るのは難しいことです。「この株は買いだ」、と結論した時は、私たちは間違った仮定に基づいて判断している可能性があることを頭に入れておきたいと思います。

(参照した記事:Time to buy Japanese stocks? Why not the Yen?

コメント