なぜジョージ・ソロス氏は石炭株を買ったのか?

あと15分ほどの取引時間を残し、S&P500指数は3%の大幅下落です。やはり、カブスのピッチャーのノーヒット・ノーランはマーケットに悪影響です。さて、話をジョージ・ソロス氏に移します。8月19日になりますが、ソロス氏が石炭株に投資していたことが大きく報道されました。

石炭反対の君主ジョージ・ソロスが石炭株を購入
ソロス氏はクリーン・エネルギーの支持者として有名ですから、上のニュース・ヘッドラインが示しているように、人々は氏の石炭株買いに驚きました。

証券取引委員会に提出された書類によると、氏が買ったのはピーボディ・エネルギー(100万株。約113万ドル相当)、そしてアーチ・コール(55万3200株。約76万8810ドル相当)です。

とうぜん疑問になるのは、なぜソロス氏は自分の主義に反して皆から嫌われている石炭株を買ったのでしょうか?ゼロヘッジは、こう書いています。
ニュースが発表された直後、ソロス氏が保有している石炭株だけでなく、他の石炭株も大きく上昇した。「ソロス氏はニュース効果を期待して石炭株を買ったのだ。そして、ニュース発表直後に利食った」、という説明がある。確かにそうすることで、ソロス氏は200万ドルから300万ドルの利益を手に入れることができただろう。
しかし、ソロス氏はビリオネアだ。200万ドル、300万ドルなどといった小さな利益に興奮することはない。考えてほしい。年5%という最小限の利益を上げるだけで、ソロス氏は年間に12億ドルの利益を得ることができる。これは、株の取引で毎日480万ドルの利益を上げるのと同じことだ。こんな大資産家が、単に200万ドルの短期キャピタル・ゲインを得るために、わざわざリスクを冒して石炭株を買うだろうか?
こういう希望的な観測がある。ソロス氏が目を付けたのは、ピーボディ・エネルギーとアーチ・コールが抱える石炭だ。両社の炭鉱から掘り出し可能な石炭は110億トンと推定され、少なくとも数百億ドルの価値がある。とにかく嫌われている業種だから株価は超割安、それに1トンあたりの石炭価格も10年以上見たことのない50ドル付近まで下げている。ソロス氏は、このへんが石炭価格の底であり、石炭業界の将来は皆が思っているほど暗くない、と判断したのかもしれない。
ゼロヘッジは、ソロス氏が石炭株を買った理由を、もう一つ推測しています。
ソロス氏はクリーン・エネルギーの支持者であること、それに氏の政治理念を考慮すると、氏が石炭会社の株を空売っていたとしても全く不思議ではない。言い換えると、提出された書類に記されている石炭株の買いは、単なる空売りの買い戻しである可能性がある。書類を見ただけでは、それが新規の買いなのか、それとも空売りの買い戻しなのかは分からない。しかし投資家たちは、新規買いだと勝手に解釈して株に早速飛びついただけかもしれない。
スターリング・バーネット氏(ハートランド・インスティチュート)も似た見方をしています。
ソロス氏は、過去数年間にわたって莫大な資金をクリーン・エネルギーに投入してきた。言い換えると、ソロス氏は石炭業界を崩壊させた大きな力の一人だ。先ず、氏は石炭株の空売りで巨額な富を手に入れた。そして今日、反発ラリーを予想して、超割安となった石炭株を買ったのではないだろうか?
下は、アーチ・コールの日足チャートです。


ニュースが発表された8月19日の終値は2ドル28セント、そして昨日月曜は瞬時10ドルを超え、9ドル31セントで取引を終了しました。約2週間で4倍という急ピッチな上昇です。今日のローソク足(B)を見てください。31%の大幅下落、長い陰線が形成され、ほぼ今日の安値で終了です。形としては、下降する200日移動平均線(A)がレジスタンスになった訳ですが、注目は明日、明後日の取引です。はたして、押し目を狙う買い手は現れるでしょうか?

(参照した記事:Anti-coal king George Soros snaps up coal stocks

Clean Energy Advocate Soros Buys Coal Company Shares

Is George Soros Betting On The Long-Term Future Of Coal?

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