2015年8月27日木曜日

過去4回の暴落前に株を買って今日まで持ち続けたらどうなった?

マーケットが不安定になって来ると、特に今日この頃のような状況が訪れると、必ずと言ってよいほど聞く話があります。

写真:U.S. News 
買うタイミングをいつも間違う投資家、名前を仮にボブということにしよう。1973年、S&P500指数が48%の下落となる直前に、ボブは6000ドルをS&P500に投資した。大幅下落となったが、ボブは持ち株を手放さなかった。
1987年9月、マーケットが暴落する前にボブは4万6000ドルをS&P500に再投資した。今回も運悪くマーケットは暴落してしまったが、前回と同様に持ち株は売らなかった。
ボブは、あともう2回資金をS&P500に追加した。2000年の暴落前に6万8000ドル、そして2007年の暴落の前に6万4000ドルだ。もちろん、持ち株は売らずに持ち続けた。
ボブが投資に投下した全資金は18万4000ドルだが、この資金は今日現在いくらになっているだろうか?正解は116万ドルだ。
この物語の主旨は単純明快です。「買った株は手放すな。永久に保有しろ」、というバイ・アンド・ホールド(Buy & Hold)の勧めです。

物語ではS&P500を買った、と説明されていますが、S&P500は米国の大型企業500社で成り立つ株式指数です。具体的には、S&P500指数に連動するETF(SPDR S&P 500)を買うことで、S&P500指数に投資したのと同様な成績を上げることができます。更に、このETFに投資するだけで、S&P500を構成する全銘柄に投資したのと同じ効果がありますから、投資資金の分散という目的を果たすこともできます。

もちろん、上の話は実際のデータを基にして作られた物語ですから、大きく現実離れしているかもしれません。人生には失業あり、病気あり、離婚あり、といろいろな災難がありますから、たとえ株が暴落していても株を売って緊急資金を作らなければならない、といった事態が生じます。

物語のもう一つの要点は、「永久に保有するなら、買いタイミングを気にする必要は無い」です。極論すると、「長期投資には売買タイミングを計る必要は無い」、ということになります。下は、U.S. Newsからの抜粋です。
ダルバー社から、個人投資家に関するレポートが発表された。これによると、個人投資家たちの2014年の株投資成績は、S&P500指数の伸び率を平均で8.19%下回った。債券の投資家たちは、債券指数を平均で4.81%下回った。ダルバー社の社長ルイス・ハービー氏は、こう語っている。「売買タイミングを上手くとらえることで、投資家はマーケット以上の成績を上げることが可能だと信じられているが、調査結果が示していることは、そんなことはフィクションだ。」
ポール・ファーレル氏は、バイ&ホールドを有名にした一人です。氏が勧めているのは、怠け者ポートフォリオ(レイジー・ポートフォリオ)という投資方法です。下は一例です。

資料:マーケットウォッチ
Aでわかるように、資金は4つのバンガード社のインデックスファンドに25%ずつ投資されています。(ヨーロッパ株、小型株、S&P500、債券)
・ 最近1年間のリターン(B): -3.07% (S&P500指数はー0.96%) 
・ 3年間のリターン(年率)(C): +9.42% (S&P500指数は+13.55%) 
・ 5年間のリターン(年率)(D): +10.46% (S&P500指数は+15.55%) 
・ 10年間のリターン(年率)(E): +5.94% (S&P500指数は+7.12%)
こんな成績では物足りない、と感じる方々もいると思いますが、資金を単に4等分しただけのレイジーなやり方で、これだけの結果を上げることができます。ほとんどのファンドマネージャーはS&P500を上回ることができないという事実を考えると、レイジーポートフォリオは馬鹿にできない長期投資方法です。



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