マーケットの調整と金利引き上げのタイミング

金曜の惨澹たるマーケットが終了しました。主要株式指数は全て3%を超える大幅下落です。

チャート:finviz
ヒートマップは赤一色の全面安。血の海といった様相です。

チャート:finviz

下は、ダウ平均に連動するETFの日足チャートです。



最近3か月間の様子ですが、先ず、円で囲った部分を見てください。50日移動平均線が200日移動平均線を下抜き、強いアップトレンドが終わっています。

次に注目したいのは最近の下げ方です。今日の出来高は1800万株を超え、通常の490万株を大幅に上回っています。矢印で示しましたが、下げに伴う出来高は日に日に増え、投資家たちは持ち株を投げ売っている状態です。

次に月足チャートを見てみましょう。


今月のローソク足は、2009年の安値から引いた上昇するトレンドラインに迫っています。この線を決定的に割ることはアップトレンドの終焉を意味するだけに、多くの人たちが、このトレンドラインに注目していることでしょう。

さて、「短期的にはマーケットは売られすぎだから、そろそろ反発があるだろう」、ということをよく聞きますが、ピーター・ブラント氏(FACTOR Research Trading Services)は、その考え方の危険性について木曜のブログで語っています。ブログのタイトルはこれです。
Afraid to short S&Ps because it is oversold?????(売られすぎだから、S&P500を空売りするのは怖い?)
氏は二つのチャートを掲載しています。先ず、S&P500の日足(短期)チャートです。

チャート:peterlbrandt.com

「二日間で60ポイントも下げているから売られすぎ。サポートラインも接近しているから、ここで空売りはできない」、という結論に達するのですが、次に下の月足チャートを見てください。(注:上のチャートにはS、H、Sと記入されていますが、Sは肩(shoulder)を意味し、Hは頭(Head)を意味します。引かれている線はネックラインを意味し、ブラント氏はヘッド・アンド・ショルダーズの売りパターンが形成されている、と解釈しています。)

チャート:peterlbrandt.com
日足ではマーケットは売られすぎという状況でしたが、月足には、そんな様子を全く見ることができません。言い換えると、月足を見てマーケットは売られすぎだ、と判断することはできません。ブラント氏は、「2030割れは、極めてマイナスな材料となる」、と記しています。(水、木、金の連日の下げで、S&P500は1970台での終了です。)

月足レベルで売られすぎが確認されるためには、S&P500指数は、どのあたりまで下げる必要があるでしょうか。目安になるのは38.2%、50%、そして61.8%の値戻しレベルです。

S&P500指数(月足)
・ 金曜の終値: 1970.89
・ 38.2%の値戻しレベル(2009年の安値から今年の高値で測定): 1573
・ 50%の値戻しレベル: 1400
・ 61.8%の値戻しレベル: 1227
第1目標の1573に到着するためには、今日の終値から20%ほど下げる必要があります。もちろん、そんな大幅な下げが本当に実現なら、多くの人たちは株を買う意欲を失っていることでしょう。

20%の下落、と書いたらペンション・パートナーズのチャーリー・ビレロ氏のツイートを思い出しました。

S&P500指数の調整幅と米国金利引き上げのタイミングです。
・ 5%未満の下げ(調整)なら利上げは9月
・ 5%の調整なら金利引き上げは10月
・10%なら12月
・ 15%なら引き上げは2016年になってから
・ 20%の調整なら量的緩和の第4弾
特に、一番下の「20%の調整なら量的緩和の第4弾」は冗談のようなツイートですが、これは他のマーケット関係者も時々語っています。

売られすぎ、という言葉はあまり使いたくありませんが、マーケットは行き過ぎな状態ですから、そろそろ何らかの反発があってもおかしくないと思います。しかし、下げが明確になったマーケットでの一時的な上昇は、チャート上に売りパターンとなるベアフラッグが形成されることも頭に入れておきたいと思います。

(参照した記事:Afraid to short S&Ps because it is oversold?????

チャーリー・ビレロ氏のツイート

コメント