2015年8月11日火曜日

人民元切り下げ、ダウ平均はデッドクロス

中国人民元の1.9%に及ぶ大幅切り下げが、何と言っても今日一番の話題です。
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 中国が通貨人民元の切り下げに踏み切ったことを受け、11日の金融市場ではドル高が進むとともに、世界的な株安に見舞われた。市場では中国経済の減速への懸念に加え、新たな通貨戦争が勃発するとの不安が広がっている。

マイク・ラーソン氏(Money and Markets)は、こう語っています。

「切り下げをします」、と発表することは、自国の経済が極めて悪い状態であることを認める事と同じだ。1.9%の切り下げをした訳だから、投資家たちが保有する人民元建てのアセットは1.9%減った。もし、あなたが投資家なら人民元建てで保有している株、国債、そして他のアセットを売却することだろう。ブルームバーグの報道によれば、人民元が対ドルで1%下がるごとに、約400億ドルに及ぶ資本が中国から流出する可能性がある。
更にラーソン氏は、今回の人民元切り下げが、1997年-1998年に起きたアジア通貨危機のような深刻な事態を引き起こす心配があることを指摘しています。
通貨危機はロシアに広がり、最終的には米国株式市場にも影響を与え、ダウ工業株30種平均は数ヶ月で20%を超える大幅下落となった。当時FRB議長だったグリーンスパン氏は3度の金利引き下げを行い、米国株式市場は比較的速いペースで回復となった。問題は、もし同様な危機が今日発生した場合、0%の金利が続いている米国には金利引き下げという弾薬が無い。
ラーソン氏は、米国と中国の関係が悪化することも指摘しています。
中国製品を安くすることを目的とした、中国政府による為替操作を米国の政治家たちは以前から苦々しく思っていた。特に最近は、ドル高がいっそう進んでいるから、米国企業の利益が落ちている。こんな状況で人民元が切り下げられた訳だから、米中関係は明らかに悪化することになるだろう。
ということで、米国は9月に金利を引き上げることが難しい状況となった、という見方が高まっています。人民元の切り下げで中国からの輸入品が安くなりますから、これは物価上昇率の低下を引き起こします。それに、インフレを測定する一指標であるコアPCEは依然として1.29%というイエレン議長が目標にしている2%未満ですから、ここで更なるドル高というリスクをおかして金利を引き上げる必要はありません。

コアPCE: 連銀の目標は2%

火曜、ダウ工業株30種平均は212ポイント安(-1.21%)で終了、そして日足チャートにはデッドクロスの出現です。


50日移動平均線(青)が200日移動平均線(赤)を下抜け、マーケットの弱さが顕著になりました。


(参照した記事:人民元切り下げで世界株安、ドル高進む

China Rattles Markets With Yuan Devaluation

What yuan move means for September Federal Reserve rate hike

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