目標インフレ率を達成するのは無理という話

ラリー・エーデルソン氏(投資アドバイザー)のブログを週に一度読むことにしています。もちろん、氏の意見が常に正しいから読む訳ではなく、違った見解に目を通すことが目的です。下は、水曜のブログの要点です。


信じられないことだが、多くの専門家が「インフレが戻って来る」、と語っている。しかし事実は、彼らが言うようなインフレの兆候は無い。経済協力開発機構(OECD)によれば、メンバー36ヶ国のインフレ率はたったの0.56%だ。

賃金インフレも無い: 賃金インフレが大きなインフレ原因になるが、国際労働機関の最新データによると世界の賃金インフレ率は1.1%であり、こんな低率では高インフレを引き起こすことは無い。

商品インフレも無い: 現状は正反対、商品デフレだ。下のチャートを見てほしい。エクソンモービル、シェブロン、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、そしてモンサントなどのコモディティ生産会社に投資しているETFだが、4年にわたる下げが単に続いているだけでなく、下げの勢いに最近弾みがついている。

チャート:エーデルソン氏のブログから

金はベアマーケット: 「金はインフレの先行指標になる」、と一般的に言われているが、もしそれが本当なら、なぜ金のベアマーケットが相変わらず続いているのだろう。答えは簡単だ。今の世の中にはインフレは存在しない。更に、皆が信じているように金はインフレ・ヘッジではなく、政治的、経済的混乱に対するヘッジだ。

ドル高: 大々的な量的緩和で、世界はドルで溢れている。多くの人々は、これはドルの価値を下げ米国にインフレを引き起こす、と提唱していたが現実は正反対だ。ドルの価値を決めるのは他国経済と米国経済の状態であり、たとえば現在の状況で分かるように、米国の方がヨーロッパ経済より圧倒的に強いから当然ドル高になる。更に、米国には賃金インフレが無く、インフレが社会に大きく広がっているという事も無い。

現在、ヨーロッパと日本では歴史的な量的緩和が進められている。しかし、どんなに紙幣を印刷しても、目標としているインフレ率に達することはないだろう。世界は史上見たことが無い膨大な赤字を抱え、破壊的な結果が訪れることだろう。

(参照した記事:No Amount of Money Printing Will Spark Inflation …

コメント

line さんのコメント…
給与インフレの兆しが見えるような気がしますが、いかがでしょうか?
http://www.nytimes.com/2015/05/20/us/los-angeles-expected-to-raise-minimum-wage-to-15-an-hour.html?_r=2
http://www.ritholtz.com/blog/2015/03/more-signs-of-wage-inflation/
http://www.silverdoctors.com/inflation-friday-ground-beef-prices-go-parabolic/

T Kamada さんの投稿…
lineさん

記事ありがとうございます。

給与インフレからは外れますが、私は干ばつが続くカリフォルニアに住んでいるので農産物がとても高くなり、スーパーマーケットに行くたびに食品の値段が上がっているような気がします。それに最近はガソリンも高くなり、私はインフレを痛切に感じています(笑)。