上昇基調、下降基調、ストキャスティクスの話

株の買われすぎ、売られすぎを判断する指標の一つにストキャスティクスがあります。80以上の数値は買われすぎ(売りシグナル)、そして20以下の数字は売られすぎ(買いシグナル)と一般的に解釈されていますが、先ず下のチャートを見てください。


バイオテクノロジー株に投資しているETFの日足チャートです。矢印の方向で分かるように、トレンドはアップトレンドです。買いシグナルはストキャスティクスが20以下になった時点、A、B、Cの円で囲った部分になります。たしかに、これらの位置での買いは成功していますが、問題は売りシグナルです。(ストキャスティクスのパラメーターは一般的に利用されている14、3、3に設定してあります。)


80以上(売りシグナル)となったところを円で囲いました。2、3売りがうまくいった場所もありますが、ほとんどの場合、売りシグナルで空売った人たちは損切りです。言い換えると、アップトレンドにおけるストキャスティクスからの買いシグナルは有効ですが、売りシグナルはあてになりません。

トレンドはチャートを見れば分かる、と言う人もいますが、トレンド判断には移動平均線が便利です。


これは一例ですが、青い線は50日移動平均線、そして赤い線は200日移動平均線です。このように50日移動平均線が200日移動平均線より上にある場合はアップトレンドと判断し、ストキャスティクスの買いシグナルに注目します。

ご察しのとおり、ダウントレンドの場合は買いシグナルは無視して売りシグナルに注目です。下は石炭株のETFの日足チャートです。


50日移動平均線は200日移動平均線より下ですから、トレンドはダウントレンドです。円で囲った部分が80以上の売りシグナルです。最近の様子を見てください(A)。ストキャスティクスは20以下に貼り付き、売られすぎの状態が続いています。20以下は買いシグナルですが、見てのとおり株価は相変わらず下げが止まりません。ダウントレンドで役立つのは売りシグナル、買いシグナルは無視です。

(注: ストキャスティクスが80以上になったら直ぐ売るのではなく、80割れを待って売った方が安全です。買いの場合は、20以下で直ぐに買うのではなく、20を上回るのを確認して買った方が安全です。)

もちろん、上のやり方は完璧ではありません。


中国株のETF(日足)です。50日移動平均線は200日移動平均線より上ですから、トレンドはアップトレンドです。Aでの買いは成功ですが、問題はBとCの場合です。Bの買いシグナルの後、ETF価格は急落となっていますから、たとえトレンドはアップトレンドでも損切りを忘れると大変なことになります。Cも確かに買いシグナルですが、このシグナルが出た時点でのETF価格は大きく200日移動平均線を下回っていました。200日移動平均線を割った株は売りだ、と判断する人たちが多いですから、この移動平均線より下にある株の買いは少なめにした方が無難でしょう。これとは反対に、たとえ移動平均線の並び方がダウントレンドを示していても、200日移動平均線を突破した株の空売りも少なめにするべきでしょう。

繰り返しになりますが、上記のやり方は完璧ではありません。しかし、移動平均線を利用することでトレンドの確認、そしてストキャスティクスを見ることでモメンタムを把握することができます。言い換えると、買うべきか、それとも売るべきかを決定するには、トレンドとモメンタムを適切に把握することが必要です。

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