強気論者たちの合い言葉: “そんな事は関係ない”

* 「そんな事は関係ない、そんな事は問題ではない」、というのがブル(強気論者)たちの口癖だ。「企業利益など関係ない、バリュエーションなど関係ない、証拠金債務など関係ない、騰落レシオなど関係ない」、と何を聞いても彼らの答えは「関係ない」だ。「そんな事は無視だ、そんな事は関係ない」、とブルたちは株が少しでも下がると買い足している状態だが、この買い方が完全に間違っている訳ではない。危険なのは、皆が「関係ない」という見方に賛成して株を買っている時であり、正に今がその時に近い。 -- ジェシー・フェルダー(The Felder Report)

* M&A(企業の合併と買収)が活発に行われているが、これは惨めな結果に終わるだろう。過去125年間、米国では6回の活発なM&A期間があり、どれも株価の大きな下落という形で終わっている。現在進行中のM&Aは7回目になり、先月5月のM&A総額は2007年5月を超え史上最高額を記録した。言う必要は無いと思うが、2007年5月は2002年から2007年に展開された上昇相場が終焉となった5ヶ月前だ。


チャート:マーク・ハルバート氏のブログから(赤い線はM&Aの総額。青い線は株を使ってのM&A。)
しかし、このような事実を聞いてもブルたちの考えは変わらない。それどころか、M&Aのデータは買い材料だという。理由はこうだ。「たしかに、M&Aは記録的なレベルに達している。しかし、株を使ってのM&Aはたったの10%だ。」

ブルたちの論法によれば、「数値が10%を大幅に上回らない限り、心配は無用」ということになるが本当にそうだろうか。株を使ってのM&Aはたしかに少ないが、企業はタダ同然の低金利を利用して社債を発行することでM&Aを行っている。今日の債券市場はバブル状態であり、もしバブルが破裂したら株式市場はどうなるだろうか。 -- マーク・ハルバート(ハルバート・ファイナンシャル・ダイジェスト)

* 「株式市場は経済状態、景気の健康度を反映している」という意見があるが、考えてほしいことがある。世界で最も好調な株式市場は、今年200%を超える上昇となっており、それは他ならぬベネズエラの株式市場だ。ベネズエラの経済は絶好調だろうか?もちろん、そんなことは断じて無い。IMF(国際通貨基金)によれば、ベネズエラの経済は今年7%の減少、そして来年は4%の減少が予想されている。更に、失業率は16%、インフレ率は100%を超えることも予想されている。

こんな状況にもかかわらず、なぜ株式市場はこうも大きく上昇しているのだろうか?答えは通貨だ。ベネズエラの通貨ボリバルは急速に価値を失い、ボリバル安対策として投資家たちは株を買いあさっているのだ。好調な株式市場は、明るいベネズエラの将来を示唆している訳ではない。

今年の中国株式市場は、既に50%を超える上昇だ。しかし、中国経済の成長率は2009年以来最低の伸びであり、中央銀行は最近6ヶ月で3回も利下げを実施している。

日本の株式市場も好調だが、GDPはマイナス1.4%(前年比)という状態であり、円安を推進して株価を上げることが国家の目的となったようだ。

米国の連銀関係者は、「好調な株式市場は連銀の金融政策の成功を示している」と言うが、第1四半期のGDPと企業利益は減少している。事実は、過去6年間にわたる米国経済の成長は史上最低の速度だ。株式市場=経済、という見方を信じるなら別だが、株式市場の動きで経済状況を判断することは適切ではない。 -- チャーリー・ビレロ(ペンション・パートナーズ)

* ドイツ国債の利回りが急騰している。この動きに米国債も追従し、米10年債の利回りは11月以来最高の2.38%に達した。トレーダーたちは、「急騰している米国債利回りは、現実の米経済に基づいたものではない。しかし、国債はファンダメンタルズを無視してひとり歩きしてしまう可能性がある」、と語っている。 --- パティ・ドム(CNBC)

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