テレビはついているけど誰も見ていない!? : ますます人気のモバイル機器

平均的なアメリカ人の一日です。(2014年度)

ウォール・ストリート・ジャーナルから

* 睡眠: 8時間48分(前年度は8時間44分)
* 娯楽/スポーツ: 5時間18分(前年度は5時間16分)
* テレビ: 2時間49分(前年度は2時間46分)
* 食事: 1時間10分
* 買い物: 44分
調査対象になったのは、米国在住の11,600人(15歳以上)です。上のチャートには記されていませんが、平均労働時間は前年度を7分上回る3時間35分でした。(就業している人たちの平均労働時間は7時間45分、前年度は7時間35分。)

労働時間が増えたにもかかわらず、睡眠とテレビを見る時間も増えている、とウォール・ストリート・ジャーナルは書いていますが、テレビに関するこんな話があります。
alphonso社の調査によると、スマートフォンなどのモバイル機器の使用が最高に達するのはテレビのゴールデンタイムの時間帯であり、特にコマーシャル時にはモバイル機器の使用が急上昇する。

チャート: CNBC

上のチャートには、ゴールデンタイムにおけるモバイル機器の使用状況が示されています。約15分、20分おきに跳ね上がっていますが、これはコマーシャルの放映時間と一致しています。
テレビはついているが、人々はテレビなど見ていない。 -- ニコラス・ウェルズ(CNBC)
家庭内のモバイル機器の数が増えている。これは広告主(アドバタイザー)にとって大きな頭痛だ。 -- ブラッド・アドゲイト(ホライゾン・メディア)
考えてみれば、私もコマーシャルは見ません。正確に言うと、コマーシャルは避けています。野球が好きなのでプロ野球中継をときどき見ますが、コマーシャルの放映中はメールのチェックやネットサーフィンです。

当然のことながら、広告主は調査結果を知っている訳ですから、インターネット上でも積極的に広告を流します。しかし、オンラインでの宣伝は、どれくらいの効果があるのでしょうか?こんな意見があります。
2012年のことだが、フェイスブックがDatalogix社と共同で、1億におよぶ米国家庭の買い物習慣を調査した。たとえば、ホットサンドイッチで知られるHOTPOCKETSの広告をフェイスブックに掲載した場合、ホットサンドイッチの売上は本当に増えるのだろうか?フェイスブックによると、広告を実際にクリックする人は大していないのだが、広告には絶大な効果がある。広告料金を投資と仮定した場合、フェイスブックで宣伝する7割の業者の投資利益率は3倍以上だ。
もちろん、フェイスブックが公表した結果を鵜呑みすることはできない。共同で調査したコンサルタントもフェイスブックの広告収入の上昇が目当てだから、コンサルタントの言うことも客観性を欠く。それに、最初からその商品を欲しいと思っていた人なら広告など見なくてもその商品を買う訳だから、広告が本当に有効であったかは分からない。
言い換えると、フィスブックは次のどちらを実現したのかは誰にも分からない。①フェイスブックは宣伝のコツをマスターした。人々は広告を見るだけで、その商品を買ってみようという意欲がわく。②フェイスブックは、誰が何を欲しているかという情報をつかむことに成功した。だから、その人の欲しているものに合わせて広告を流す。
私は②が真実に近いのではないかと思います。インターネットは追跡クッキーで溢れていますから、私たちの動向は常に監視されています。ですから、スポーツカーに関するサイトへ何度かアクセスすると、それに関する広告が頻繁に表示されるようになります。最近は、クッキーを使わずにユーザーを追跡するシステムが普及しているようですから、業者からの追跡から逃げるのはますます難しくなっています。

もちろん、広告ブロッカーを利用すれば広告をブロックできますが100%完璧ではありません。5年後、10年後のオンライン広告とは、いったいどんなものになっているのでしょうか?全く想像がつきません。

(参照した記事:Why TV advertising means nothing in the age of the smartphone

Americans Haven’t Been Working This Much Since 2008

A Dangerous Question: Does Internet Advertising Work at All?

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