米国の景気は回復している?次々と増える閉業店数

もしアメリカの経済が本当に回復しているのなら、何故こんなに多くの店が閉鎖されるのだろうか? -- マイケル・スナイダー(The Economic Collapse)
米国の小売業者が予定している閉店数は、なんと6000を超えています。下がトップ10です。(左側の数字が予定されている閉鎖店舗数、そして右側が業者名。)

340    Dollar Tree/Family Dollar(ディスカウント店)

338    Wet Seal(婦人服/ブティック)

300    Deb Shops(婦人服/ブティック)

265    Body Central / Body Shop(婦人服/ブティック)

250    Office Depot (オフィス用品/事務用品)

225    Staples (オフィス用品/事務用品)

223    Barnes & Noble (書籍販売)

200    Children’s Place (子供服)

200    Walgreens (薬局チェーン)

180    Abercrombie & Fitch (衣料品)


店が閉鎖される理由の一つとして、スナイダー氏はインターネットをあげています。アマゾン・ドット・コムの成功で分かるように、人々はオンラインで積極的に買い物をするようになり、店へ実際に出かける回数が減りました。オンラインでのショッピングならガソリン代は不要、それに駐車場を探す必要もありませんから、とにかく便利です。

次に、米国労働省から4月2日に発表された、平均的な家庭の支出状況を見てみましょう。



Aは2012年7月から2013年6月まで、Bは2013年7月から2014年6月まで、Cが変化率です。先ず1で分かるように、平均的家庭の年収は$65,029から$64,432に減っています(-0.9%)。1%未満の減少だから大したことはない、と思われるかもしれませんが、肉や野菜の値段は上がっていますから年収の減少は家計に響きます。

2は総支出額、そして最も大きな支出は総支出の約33%を占める住宅費(3)です。医療関連の出費が目立って増えています。健康管理のために使われたヘルスケア支出(4)は+11.3%、健康保険(5)は20.1%の大幅上昇です。

支出の減ったものを見てみましょう。

* 家具などの家庭用品(6) マイナス7%

* 衣料品(7) マイナス1.9%

* 娯楽(8) マイナス1%

人々の収入は減り、皆保険制度(オバマケア)が実施されたら医療関連の支出が大きく跳ね上がってしまいました。お陰で消費者たちは、家庭用品と衣料品の買い控えです。もう一度、閉鎖店のトップ10リストを見てください。婦人服、子供服などの衣料店が半数を占め、買い控えが明確に表れています。

アパートや一戸建て住宅の高い家賃も小売業者には痛いニュースです。APの報道によると、家を借りている25%の人たちは、収入の少なくとも50%が家賃に取られてしまいます。現在、このような状況にある世帯数は1125万世帯、2007年の数値から26%の上昇です。更に、この1125万世帯中180万世帯は、収入の70%以上が家賃に割り当てられている状態です。

チャート:セントルイス連銀 
上のチャートで分かるように、米国人の持ち家率は下降が続いています。家を借りる人たちが増えている訳ですが、借家数は中々増えませんから家賃は毎年上がり、その上昇率は人々の給料の上昇率の2倍という有り様です。

繰り返しになりますが、なかなか上がらない給料、現に減っている世帯収入、高い医療費に家賃という実状ですから、人々の暮らしは良くなっているなどと言うことはできません。

(情報源:CONSUMER EXPENDITURES MIDYEAR UPDATE

2015 Store Closing Roundup

Major U.S. Retailers Are Closing More Than 6,000 Stores

A lot of Americans are being squeezed by their housing costs

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