迷うトレーダーたち、注目の来週のマーケット

退屈なマーケットが続いている。S&P500指数は何度も高値に挑戦しているが、レジスタンスを相変わらず突破することができない。「退屈なマーケットを空売ってはいけない」、という言葉もあるが、「買い手が力不足であり、マーケットに疲労の色が見える」、と言うこともできる。「現在のマーケットは横ばいすることで調整している」、と解釈することもできるが、もちろん、ここから大幅下落する可能性も十分にある。-- アンドリュー・ナイクイスト(SEE IT market)


多くのトレーダーたちが迷っています。昨日のブログで書きましたが、個人投資家たちの投資姿勢は「中立」です。

15万人の会員を持つAAIIは、個人投資家たちのセンチメント(投資家心理)を毎週発表しています。「6ヶ月後のマーケットは高くなっていると思う」という回答は強気、「現在と変わらないと思う」は中立、「安くなっていると思う」は弱気です。

中立回答の歴史的平均値は31%なのですが、今回の結果はほぼ半数に相当する47.9%、そして歴史的平均を上回る数値が21週間も連続で続いています。AAIIのロットブラット氏によれば、極端に高い中立センチメントが続くのは悪材料ではなく、特に現在のように極めて低い強気センチメントが伴っている場合は、6ヶ月後12ヶ月後のマーケットは平均以上に高くなる傾向があるそうです。

ということは、マーケットはレジスタンスを突破して新高値を記録する可能性がある訳ですが、恐怖指数の異名を持つボラティリティ指数の日足チャートを見てみましょう。


ローソク足がボラティリティ指数、赤い線はマーケットの動きを示すS&P500指数です。矢印を入れましたが、両者の動きは正反対になります。マーケットが下げる場面ではボラティリティ指数は上昇、マーケットが上昇する局面ではボラティリティ指数は下降します。

S&P500指数を外して、ボラティリティ指数だけを見てみましょう。


三角形内での動きが続いています。現在、指数は上辺に挑戦中です。繰り返しになりますが、ボラティリティ指数とS&P500指数の動きは反対になります。もし上辺(A)を突破なら、それはマーケットの下落を意味し、下辺割れ(B)はマーケットの更なる上昇を意味します。

では、ボラティリティ指数は、どちらにブレイクするでしょうか?多くのトレーダーは、「予想などする必要はない。動いた方向に合わせてトレードするだけだ」、と言いますが、ひとつ問題になるのは現在の13.84という極めて低いボラティリティ指数の数値です。


線は10に引かれています。見てのとおり、ボラティリティ指数が10を割ることは極めて稀な出来事であり、最後に10割れが起きたのは2006年です。もちろん、今回は久しぶりに10を割るという展開になることも考えられますが、歴史的に見た場合、10を下回ることは難しいと思われます。

さて、来週は重要な経済指標が次々と発表されます:

(中国) 5月製造業PMI、 (独) 5月消費者物価指数、 (米) 5月ISM製造業景況指数、 (豪) RBAキャッシュターゲット 、(ユーロ圏) 5月消費者物価指数 、(豪) 第1四半期GDP、 (ユーロ圏) 4月小売売上高、 (米) 米地区連銀経済報告、 (日) 4月景気動向指数、 (米) 5月非農業部門雇用者数

これだけ発表されれば、米国マーケットの方向性が決まりそうです。

(参照した記事:S&P 500 Market Update: The Forever Bid?

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