原油の再下落が始まった!?

二日ほど前になりますが、ゴールドマン・サックスのアナリストが、原油価格に関してこういう見方を発表しています。
非石油輸出国機構による原油生産は限られている。しかし、生産コストが安いサウジアラビア、イラク、ロシアは生産量を大きく増やすことが計画されている。現在の原油価格の上昇は一時的なものであり、本格的な回復が始まる前に、先ずもう一度原油価格は下げることになるだろう。10月までにWTI原油は1バレル45ドル付近までの下落、その後はゆっくりと回復となり、2016年末には1バレル60ドルに達しているだろう。
下がWTI原油の日足チャートです。


マーチン・ティリア氏(オイル・プライス・ドット・コム)も弱気論です。
原油はドルで売買される。ドル安になれば原油価格は上昇、ドル高になれば原油価格は下がる。最近のドルの下げは一時的なものと思われる。米国の2大貿易パートナーであるユーロ圏と日本は量的緩和政策が進み、それとは反対に米国は金利引き上げが迫り、ファンダメンタルズはドル高を示している。
原油価格が上昇したのはアラスカでの生産が一時的に減少したためであり、減産が決まった訳ではない。更に、在庫量は豊富にあり、サウジアラビアからの原油輸出量は2005年以来最高だ。要するに、原油を大幅下落させた材料は今日も存在している訳だから、WTI原油は50ドルを再び割ることだろう。
5月20日のブログで、クリス・キンブル氏はこんなことを指摘しています。
この2ヶ月間で、原油は+41%という強力な反発ラリーを展開した。2ヶ月間の上昇率を調べてみると、今回の上昇率は史上第7番目に相当する。大幅に下げた後には反発が起きるものだが、40%を超える下落の後マーケットが反転した場合、向こう12ヶ月間での上昇は平均で50%だ。今回の場合は、たった2ヶ月で41%も上げてしまった訳だから、ここからの買いは要注意だ。
下は、原油価格に連動するETFの日足チャートです。


中期トレンドを示す50日移動平均線(1)は上昇中、長期トレンドを示す200日移動平均線(2)は下降しています。中期トレンドに従ってトレードするなら、チャネルの上限(3)突破が買いシグナルになり、目標は200日移動平均線付近です。思惑が外れた場合は、どのあたりで損切られるでしょうか?もちろん、損切りの位置はトレーダーによって違いますが、50日移動平均線割れが売りシグナルになることでしょう。

キンブル氏は、「ここからの買いは要注意だ」と言っていますが、週足チャートに要注意シグナルを見ることができます。


円で囲いましたが、ストキャスティクスは買われすぎを示しています。更に、赤い線が青い線を既にクロスしていますから、このまま80ライン(点線)を割ると売りシグナルです。

ついでに、月足チャートも見てみましょう。


上昇に勢いがつくためには、2009年の安値(22ドル74セント)を突破しなければなりません。(金曜の終値は20ドル25セント) もう一度、上の日足チャートを見てください。「チャネルの上辺を突破した場合は200日移動平均線が目標」、と書きましたが、200日移動平均線は24ドル60セント付近を走っていますから、そこまで上昇するのは難しいと思われます。ということで、上辺を突破した場合の目標は2009年の安値22ドル74セントです。もちろん、2009年の安値付近では、多くの空売りが起きることでしょう。

(参照した記事:Goldman turns bearish on credit and oil

Why Oil’s Rally Is Over

Crude oil- 7th largest 2-month rally in history, now what?

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