7年前にウォーレン・バフェット氏が言っていたこと

厳しい下げが終わり、マーケットが底を打ったのは2009年3月でした。そしてその前年の2008年10月16日、「米株を買え」というウォーレン・バフェット氏のコラムがニューヨーク・タイムズ紙に掲載されました。タイトルは、「Buy American. I Am」です。


上は大型株指数、S&P500指数の月足チャートです。2007年の天井は1576、そして2009年の底は、正に悪魔的な数字666でした。

Aが2008年10月、バフェット氏のコラムが発表された月です。

データ:グーグル・ファイナンス 
S&P500指数の2008年10月16日の様子: 始値(909.53)、高値(947.71)、安値(865.83)、終値(946.43)

終値は940台ですから、底打ちの666より40%も高いレベルです。バフェット氏のタイミングは間違っていた、と非難する人は極めて少ないと思いますが、もしこの日にダウ銘柄のディズニー株を買い今日まで持っていたら、いったいどの程度の利益になったでしょうか?
ディズニー(2008年10月16日の終値): 24ドル27セント
ディズニーの現在株価: 105ドル26セント
言うまでもなく、バフェット氏は偉大な投資家であり、多くの人々から慕われ尊敬されています。2008年10月のコラムで、バフェット氏はこんなことを語っていました。
大恐慌時代、ダウ平均は41ドルの安値を1932年7月8日に記録し、経済状況の悪化は、フランクリン・ルーズベルト氏が大統領に就任した1933年3月まで続いた。しかしその時、ダウ平均は既に30%も回復していた。第二次大戦時代を振り返ってみよう。株式市場が底を打ったのは1942年4月、これは苦戦していた米軍の戦況が好転するより先だった。そして1980年代、株を買う絶好のチャンスはインフレが荒れ狂い、米国経済がボロボロの時だった。
更にバフェット氏は、偉大なアイスホッケー・プレイヤー、ウェイン・グレツキー氏の言葉を引用しています。
私はパックが行くと予想される方向に向かって滑る。今までパックがあった所へ向かって滑るのではない。
今さら言うまでもありませんが、株投資は将来に期待して行うものです。しかし、金融危機、恐慌、戦争などといった事態に直面すると、私たちは極めて悲観的になり、マーケットは永久に上昇することはないと真面目に考えてしまいます。

大半が悲観論を述べ、株投資が嫌われていた2008年10月に「株を買え」、と提唱したバフェット氏の洞察力には敬服します。反省すべきは、ほとんどの人たちは、バフェット氏の言葉に従うことはできませんでした。先週になりますが、モーガン・ハウセル氏は、こんなことを書いています。
ニューヨーク・タイムズにバフェット氏のコラムが発表された月、人々は710億ドルに及ぶ株専門のミューチュアル・ファンドの解約をした。なんと恥ずかしいことだ。
バフェット氏のような重要なコラムも含めて、インターネットを通して、膨大な量の情報が毎日流されています。ハウセル氏の言葉を借りれば、ほとんどの情報は単なる時間の無駄であり、要するに読む価値はありません。

バフェット氏のコラムには事実も書かれていましたが、状況が状況だっただけに、人々に希望を与え明るい将来を信じることの重要性を強調する内容でした。繰り返しになりますが、私たちは氏のコラムに従うことなく無視してしまった訳ですが、それはなぜでしょうか?ハウセル氏は、こんなことを指摘しています。
特に金融危機以来、悲観的な記事が人々に人気となっている。一般的に言えることは、悲観論は楽観論より知的に聞こえる。
確かにそうかもしれません。楽観的な人は、「あいつは現実を直面していない」、と批判される傾向があると思います。言い換えると、「私は現実的なだけだ」、と主張する人ほど悲観論が好きなような気がします。

(情報源:Buy American. I Am.

With the Benefit of Hindsight 

コメント

line さんのコメント…
2009年3月6日(金)のCNNの記事です。失業率が25年来の悪い数値で8.1%ということです。
http://money.cnn.com/2009/03/06/news/economy/jobs_february/index.htm?postversion=2009030608
明けて月曜のS&P500を見て下さい。

今回、先週金曜のCNNの記事です。失業率が7年ぶりに良い数値で5.5%ということです。
http://money.cnn.com/2015/03/06/news/economy/february-jobs-295000-us-economy/

これからS&P500はどうなるでしょうね?

line さんのコメント…
2009年3月6日(金)のCNNの記事です。失業率が25年来の悪い数値で8.1%ということです。
http://money.cnn.com/2009/03/06/news/economy/jobs_february/index.htm?postversion=2009030608
明けて月曜のS&P500を見て下さい。

今回、先週金曜のCNNの記事です。失業率が7年ぶりに良い数値で5.5%ということです。
http://money.cnn.com/2015/03/06/news/economy/february-jobs-295000-us-economy/

これからS&P500はどうなるでしょうね?
cyatolan さんの投稿…
最近になって思うのですが、神業とも思える著名な方々は、一般人には到底理解できないレベルでマーケットが全方位的に見えるんでしょうね。