偽客、偽注文、アリババが今日も直面する問題

2014年最大のIPO、アリババがニューヨークに上場されたのは9月19日でした。公募価格は68ドル、初値は92ドル70セント、正にお祭り騒ぎの一日でした。日足チャートで、今日までの動きを振り返ってみましょう。


先ずAで分かるように、現在の株価はアリババ取引史上最低のレベルのです。11月のピークが120ドルでしたから、株価は30%を超える大幅下落となり、以前の華やかさを全く見ることができません。

アリババが疑問視されるようになった一要因として、昨日のウォール・ストリート・ジャーナルは「ブラッシング」を挙げています。ブラッシングは偽注文のことで当然違法ですが、このように行われています。

たとえば、私がアリババのEコマース・サイトを使って指輪を売るとしましよう。

・ 金を払ってブラッシャー(偽客)を雇います。

・ ブラッシャーは、私から受けと取った金を使って指輪を注文します(ブラッシング、偽注文)。

・ 注文を受け取った私は、本物の指輪ではなく、単なる空箱を発送します。

・ ブラッシャー(偽客)は、「指輪は最高」、「迅速、丁寧な発送」などといった褒め記事をアリババのEコマース・サイトに書き込みます。

・ 私の販売している指輪が注目を浴びるまで上記を繰り返し行います。
ブラッシングは虚偽広告であり、これは中国、そして米国で禁じられている。アリババの副社長によると、2013年、アリババのショッピング・サイトであるタオバオで行われた総取引の約17%はブラッシングであり、金額に換算すると100億元(約1900億円)にのぼる。(ウォール・ストリート・ジャーナル)
記事を読んだ人たちの書き込みを2、3見てみましょう。
・ 違法ということだが、同様なことは米国でも多数起きているのではないだろうか?たとえばアマゾン・ドット・コムがある。商品やサービスを褒める推奨文が多数掲載されているが、はたしてどれほど信用できるかは疑問だ。(ThatDude9898)
・ 初めてアリババという名前を聞いたときは、ヘンな名前だと思った。しかし今日、なぜアリババと命名されたかがわかった。正式名は「アリババと40人の盗賊」、要するにこのサイトは盗賊たちの集まりなのだ。(Jim)
・ アリババは中国の会社だ。不正が起きていることに驚く方がおかしい。(Patrick)
中国政府もアリババを痛烈に批判しています。
中国国家工商行政管理総局は28日公表された報告の中で、アリババの電子商取引サイトや同社のサービスを通じて販売されている多くの商品は商標権を侵害したり、基準を満たしていないほか、密輸品や国民の安全を脅かすものだと、厳しく指摘した。(ロイター)
繰り返しになりますが、アリババ株は現在81ドル、ニューヨークに上場されて以来最低のレベルに落ち込んでいます。この株価は割安でしょうか?先日のブログで紹介したエディ・エルフェンバイン氏のやり方で計算したところ、適正株価は66ドル43セントです。

(参照した記事:Alibaba shares are at an all-time low — and people are asking questions about fake customers

Inside Alibaba, the Sharp-Elbowed World of Chinese E-Commerce

中国政府、アリババのサイトで違法なビジネスが横行と批判

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