スイスショックから一ヶ月、破綻を免れた為替ブローカーFXCMその後の株価

スイスフラン・ショック(1月15日)から一ヶ月が経過しました。フランの暴騰で巨額な損失が発生した為替ブローカーFXCMは、リューカディア・ナショナルから3億ドルの融資を受けて、なんとか倒産を免れた訳ですが、下がFXCMの日足チャートです。


小さな点(1)は、取り引きが停止となった1月16日(金)、そして2が取り引きが再開された20日(火)です。リューカディア・ナショナルから融資を受けたのは16日ですが、そのニュースにもかかわらず株価が暴落してしまったのは、次の二つのFXCMに極めて不利な融資条件です。
・ 2年間の融資金利は、年10%から17%まで上昇させることができる。
・ リューカディアにはFXCMを売却できる権利があり、売却額の少なくとも半分を得ることができる。
現在のFXCMの株価は2ドル18セント、そして時価総額は1億328万ドル程ですから、FXCMを買収するには少なくとも1億328万ドル以上の資金が必要になります。二番目の条件によると、売却額の少なくとも半分はリューカディアの手に入る訳ですが、正確には売却額の最初の6億5000万ドルまではリューカディアと転換社債保有者に分配されます。もちろん、時価総額ちょうどで会社が買収されることはありませんが、6億5000万ドル以上の時価総額を達成するためには、株価は少なくとも6倍に成長する必要があります。更に、たとえ売却額が6億5000万ドルを超えたとしても、超過した金額の全てがFXCMの株主に分配される訳ではなく、株主が手に入れることができるのは、たったの10%です。こんな厳しい条件なのですから、株価が2ドル台で膠着しているのは不思議ではありません。
基本的にほとんどのシナリオにおいて、FXCM株の価値はゼロになる -- ウィリアム・カッツ(シティグループ)
こんな状況にもかかわらず、なぜ今日もFXCM株を買う人たちがいるのでしょうか?誤解してほしくないのは、ここで買っている人は馬鹿だ、と言いたい訳ではありません。私自身、チャートパターンが良い、という理由だけで他のことは一切調べないで売買することがありますから、他の投資家たちを非難するつもりは全くありません。

掲示板やツイッターを見て分かることは、FXCMの買い材料は二つあります。
1、極めて膨大な空売り残。 浮動株の、なんと36.4%が空売りされている。もし一斉に買い戻しが起きれば、短期間に大きな利益を期待できる。
2、全てのアナリストがシティグループのアナリストのように超弱気ではない。クレディ・スイスのアナリストは、FXCMの目標株価として3ドル75セントを設定している。
数日前に見たツイートですが、こんな内容のものがありました。
たった200株買っただけだから、たとえ株価がゼロになっても損は450ドル未満だ。
ということで、FXCMを現在買っている人たちは、最初からあまり大きな期待をしていない人たちが多いように思われます。


(参照した記事:Why I’m shorting foreign exchange broker FXCM

外為ブローカーのFXCM、株価急落-救済で価値ほぼゼロに

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