ラルフ・ローレン: 見え始めたドル高の悪影響


高級スーツやポロシャツで知られるラルフ・ローレンは予想以下のガッカリな決算を発表し、株価は約20%の大幅下落です。


上が日足チャートですが、窓を開けての下げで寄付き、特大陰線を形成して水曜の取り引きを終了です。出来高は通常の12倍に達し、正にパニック売りといった様相です。

200日移動平均線(赤)を見てください。 ここ2週間ほど、株価はこの移動平均線の上で横ばい状態でした。言い換えると、多くの人たちは200日移動平均線がサポートになったと判断し、好決算を期待して買った人もいることでしょう。更に、ラルフ・ローレンは14四半期連続で予想を上回る決算を発表していましたから、今回も良い内容の決算を期待していた投資家が多かったと思われます。
投資家たちは、決算発表にとにかく驚いた。その事は、今日の劇的な株の下げに明確に表れている。しかし、全ての人が驚いた訳ではない。1月8日、マキシム社のアナリスト、リック・スナイダー氏はラルフ・ローレン株を買い推奨からホールドに格下げしていた。理由はドル高、ラルフ・ローレンの売上の三分の一は海外からのものだ。 -- トミー・キルゴア(マーケット・ウォッチ)
パニック売りとなったラルフ・ローレン株から読み取れることは、スナイダー氏が指摘しているように、投資家たちは上昇の続くドルが国際企業の利益に与える悪影響を真剣に考えていなかったということです。言い換えれば、今日のラルフ・ローレンの暴落が警鐘となり、株投資家たちは今後のドルの動きに敏感になることでしょう。

ドル高について、国際企業の経営者たちは、こんなことを最近語っています。
・ PPG インダストリーズ: 前年度と今年度の為替レートを比較して言えることは、ドル高は当社の売上に悪影響となるだろう。
・ ユナイテッド・コンチネンタル航空: 燃料購入に関してはドル高は好影響だが、海外における航空券売上には悪影響だ。
・ ジョンソン & ジョンソン: ドルが現在のレベルで今年いっぱい続いたとすると、当社の売上成長率は5.5%ほど減少するだろう。
・ アメリカン・エキスプレス: 当社も他の国際企業と同様に、強いドルは今期の決算に大きな悪影響になっている。
・ 3Mカンパニー: ドル高で第4四半期の売上は4%を超える減少だ。
・ デュポン: ほとんどの通貨に対して高くなっているドルは、それぞれの部門に打撃を与えている。
繰り返しになりますが、今日のラルフ・ローレンの大幅下落で、ドル高は株投資家にとって無視できない大きなテーマになったことでしょう。

(参照した記事:Ralph Lauren’s stock heads for biggest ever one-day drop

What Corporate CEOs Are Saying About The Soaring Dollar

コメント

kyookine さんのコメント…
kyookineです
先日のティファニーTIFの決算発表後の失望売りより、ラルフローレンの値下がり率は大きいんですね。
①「強い通貨のスイス・アメリカ国籍」の②「個人向け贅沢品を国際的に販売する有名企業」が、本国外で販売不振なようですね。
その一方、米国内ではターゲットのように生活に必要なものを安く売る小売りは堅調。そして強い通貨を持って海外で買い物するのでスイス国境周辺都市の小売店は活況と聞いております。
2015年のクリスマス商戦期待の銘柄選びのフィルターとして覚えておきたい情報と思いました。
T Kamada さんの投稿…
kyookineさん

コメントありがとうございます。

ドルが高くなったので、ヨーロッパ旅行の広告が多くなりました。日本への米国からの観光客も増えたのでしょうね。1ドル70円台だったのが、ほぼ120円まで上昇ですから日本が近くなりました。