全米で客の満足度が最も低い店はどれ?

米国最大手の小売店と言えばウォルマートです。2ヶ月ほど前になりますが、東洋経済オンラインに、こんな見出しがありました。


正に巨大企業といったイメージですが、下のヘッドラインは、今朝のマーケットウォッチに載っていたものです。


ウォルマートが、米国の小売店の中で最も嫌われることになった4つの理由、という意味になりますが、こういうチャートも掲載されています。

チャート:マーケットウォッチ
客の満足度を示すチャートですが、赤い線がウォルマート、そして青い線が業界平均です。赤で下線を引いた部分を見てください。Walmart distasteful(ウォルマートは不快)、という言葉が記者によって書き込まれています。状況を変えますが、画家から、「私のこの作品どう思う?」、と聞かれたときに、「不快だ(distasteful)」、と答える人は滅多にいません。言い換えると、この記事を書いた記者は、極めて強い言葉を使ってウォルマートを形容しています。

ついでにもう一つ言えば、この記事はこう始まっています。
If your idea of shopping hell is a trip to Walmart, you’re not alone.(もしあなたが、買い物地獄はウォルマートへ行くこと、と思っているなら、そう思っているのは、あなた一人だけではない。)
shopping hellを買い物地獄と訳しましたが、これは悪夢のような買い物と訳すこともできますから、ウォルマート=ひどい店、という絵が明瞭に描かれています。

さて、上のチャートに戻りましょう。ウォルマートの顧客満足度は100点満点中の68点、この業界で最低の得点です。(業界平均は77点)  満足度が低い=不快な店、と単純に結論するのは間違っているという意見もあると思いますが、下が記者の指摘しているウォルマートが嫌われる4つの理由です。
1、ディスカウント店として知られるウォルマートだが、全ての品物が、どこよりも安いという訳ではない。
2、目当ての品が中々見つからない。
3、フレンドリーな店員が少ない。
4、扱われている商品の全てが高品質ではない。
以上4点ですが、これらがあてはまるのはウォルマートだけではありません。ターゲットやビッグ・ロッツにも同様なことが言えると思います。しかし、ウォルマートが最低得点になってしまった理由の一つに、東洋経済の見出しに記されている「220万人」という大きな従業員数があります。

従業員数が500人、1000人といった程度ならニュースにならなかった筈ですが、去年の春、こんなことが大々的に報道されました。

Forbes.com
62億ドルに及ぶ生活保護が、ウォルマートの従業員に政府から支払われている、という意味になります。たとえばウィスコンシン州ですが、一人頭に換算した場合、ウォルマートの従業員は毎年3015ドルから5815ドルの生活保護を受け取っています。

ウォルマートはS&P500指数を構成する一企業であり、時価総額はトップ10に入る巨大企業です。そんな事実にもかかわらず、時給が低いため、多くの従業員が生活保護に頼っている状態です。以前も書いたことがありますが、ウォルマートのイメージは悪すぎるのです。ということで、顧客満足度が最低になってしまっても当然のような気がします。

(参照した記事:ケタ外れ!これが米国従業員数トップ200だ

4 reasons Walmart is the most-hated retailer in America

Report: Walmart Workers Cost Taxpayers $6.2 Billion In Public Assistance

コメント

匿名 さんのコメント…
いつも参考にさせてもらっています。

今回の記事に関してこういう観点はどうでしょうか? 「ウォールマートは従業員が多い故に必要以上に顧客満足度が低い。」 

1、行動経済学の観点から損失は利益よりも3倍多く不正に評価される。良いと悪いは相殺されない。例えば従業員の質が、良い15%普通70%悪い15%だとしても、その企業はただでさ「普通」とは評価されない。
2、ウォールマートは33万人(仮定220万x15%)の質の「悪い」従業員がいる分、はずれに当たりやすい。
3、ネガティブな評価は再帰的になりやすいので、数が多ければ必要以上に増える傾向にある。

とは言っても物が多すぎる、人が多すぎる(お客も従業員も)はマイナスに働く要素でもあるとは思いますけど。現に私はいつも空いているという理由だけでターゲットを使う事が多いです。
T Kamada さんの投稿…
匿名さん

コメント有難うございます。

フルそしてパートタイムを含めて、220万人というのは、本当に膨大な人数ですね。これだけ従業員が多いと、ご指摘のように「はずれ」の人数も多くなりますから、ウォルマートのサービスが特に悪いように感じられてしまうのかもしれませんね。

私も同じような理由でターゲットで買い物をしています。ウォルマートは混雑するので、レジでの待ち時間が長いので、どうしても待ち時間が短いターゲットへ行ってしまいます。このレジでの長い列も、ウォルマートの評判を落とす原因になっているかもしれません。