執拗にエネルギー株を空売るヘッジファンド、しかし、、

チャート:Bespoke Investment Group
原油の大幅下落を反映して、エネルギー株の空売り残が記録的なレベルに上昇しています。上のチャートで分かるように、今日現在、エネルギー・セクターに属する株は、平均で浮動株の9.88%が空売りされている状態です。

急落した原油を考えれば当然のことかもしれないが、投資家たちはエネルギー株に対して極めて弱気だ。しかし、原油価格が安定、そして上昇の兆しが見えるようになれば、投資家たちのエネルギー株に対するセンチメントは大きく変わることだろう。 -- Bespoke Investment Group
下は、エネルギー株のETF、Energy Select Sector SPDR (XLE)の日足チャートです。


50日移動平均線(青)、200日移動平均線(赤)は下降し、トレンドは明らかな下げ方向です。空売っている人たちが慌てて買い戻すためには、ETF価格がゾーンの上限(A)を突破する必要があります。

Energy Select Sector SPDR (XLE)は、43のエネルギー株に投資しています。下は、空売り残が多いトップ10銘柄です。(右側に入れた数字はショート・インタレスト・レシオと呼ばれ、現在ある空売りを買い戻すのに必要な日数が示されています。たとえば一番上のDiamond Offshore Drilling, Incですが、平均的な一日の出来高で計算すると、現在ある空売りを買い戻すには10.42日の日数が必要です。)

1、Diamond Offshore Drilling, Inc. (DO): 10.42 

2、Transocean Ltd. (RIG): 8.60

3、Kinder Morgan, Inc. (KMI): 6.57

4、CONSOL Energy Inc. (CNX): 5.54

5、Chesapeake Energy Corporation (CHK): 5.30

6、Range Resources Corporation (RRC): 4.77

7、FMC Technologies, Inc. (FTI): 4.25

8、Denbury Resources Inc. (DNR): 4.08

9、ONEOK Inc. (OKE): 3.95

10、Murphy Oil Corporation (MUR): 3.82

もう一度、Energy Select Sector SPDR (XLE)の日足チャートを見てください。Aの上限突破が買いシグナルですが、もちろん、それが起きる前にレンジの下限がテストされる可能性もあります。更に、オイル業界のトップ・アナリストは「原油は30ドル台で第2四半期に底打ちとなる」、という弱気な見方を発表していますから、エネルギー株のETFは下限を割ってしまうことも考えられます。

次に、一番上に載せたチャートをもう一度見てください。繰り返しになりますが、エネルギー株の空売り残が異常に増えています。ニューヨーク証券取引所のリッチ・バリー氏は、こんな興味深いことを語っています。
ウォール街で話題になっていることだが、ヘッジファンドがエネルギー株を徹底的に空売っている。ご存知のように、株を空売るためには、先ず対象になる株を借りてくる必要がある。しかし、ヘッジ・ファンドの執拗なエネルギー株の空売りで、株を借りることが難しいという状況が出始めている。
どんなに下がると思っても、肝心な株を借りることができないのでは空売ることはできません。「エネルギー株は売り手で大混雑だ」、ともバリー氏は語っていますから、何かの弾みで空売りの買い戻しが一斉に起きる可能性が十分にありそうです。

(参照した記事:Energy Sector Short Interest Going Parabolic

Top oil analyst: The worst is yet to come

Wall Street is betting against energy companies like crazy

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