2015年1月16日金曜日

破綻を免れた米国最大の為替取引業者FXCM

米最大の為替取引業者FXCMは破綻を避けることができました。
[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米ニューヨーク市場に上場する外為取引プラットフォーム運営のFXCM は、米投資銀行ジェフリーズの親会社であるリューカディア・ナショナルから3億ドルの融資を受ける。両社が16日、明らかにした。
FXCM社の株は取引停止となったため、金曜の通常時間での売買はできませんでしたが、マーケット開始前の時間外取引では売買することができました。


上が時間外取引における株価です。下向きの赤い矢印で分かるように、株価は11ドル15セント安、88.28%の暴落、たったの1ドル48セントで取引されていました。
フランの上限の撤廃決定を受けた世界的な市場混乱で、顧客口座が同社から2億2500万ドルを借り入れている状態になったと説明。同社の自己資本規制の順守が脅かされていることを明らかにした。(ブルームバーグ)
こんな状態ですから、人々はFXCM社の倒産を確信し、株価がゼロになる前に持ち株を投げ売りました。

繰り返しになりますが、FXCM株は通常時間の取引が開始と同時に売買が停止となり、マーケットが終了する約35分前に3億ドル融資のニュースが流れました。倒産回避のニュースですから、時間外取引で1ドル台で買った人たちは大喜び、そして狼狽売りした人たちは早まった売却を後悔です。

通常時間の取引で売買は再開されませんでしたが、マーケットの終了後の時間外取引で、FXCM株の売買が再開されました。下が、取引の様子です。


左から:

時間外取引の終値: 4ドル38セント

時間外取引の出来高: 8,327,000株 (通常取引の平均出来高は53万2000株)

時間外取引の高値: 6ドル97セント

時間外取引の安値: 1ドル41セント

高値と安値が大幅に離れていますが、調べてみると、両株価は同時刻に記録されています。ということで、両者とも疑わしい株価ですが、下の表で分かるように、ほとんどの取引は4ドル台で行われています。



左から: 取引時刻、株価、取引株数

マーケットの開始前の時間外取引で買った人たちは、ほぼ3倍の利益で株を売却することができました。もちろん、これは完全なギャンブルです。もし救済のニュースが発表されていなければ、倒産という最悪のシナリオが実現していた可能性が十分にあり、買った人たちは単にラッキーだっただけです。

今回のFXCMの一件で、多くの人たちが為替トレードの高レバレッジを非難しています。資金の50倍までの取引ができますから、思惑どおりに進んだ場合は問題ないのですが、反対に為替レートが動いた場合は、あっと言う間に資金が無くなってしまいます。今回の場合は、フランの上限の撤廃という極めて稀な出来事でしたから、FXCMの顧客に2億2500万ドルの債務が発生するという異常な事態となってしまいました。どちらにしても、FXCMのような例を起こさないために、為替業界はこれから取り締まりが厳しくなるでしょう。一先ず考えられることは、高レバレッジの廃止、そして口座開設に必要な最低資金の大幅引き上げです。

(参照した記事: フラン暴騰で巨額損失のFXCM、リューカディアが3億ドル融資

The Largest US Currency Broker Just Got A $300 Million Lifeline

A Lesson From the Swiss: Leverage and Online FX Are Dangerous Mix

時間外取引のデータ

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