ダウ平均、そしてジャンク債から危険信号

1月のマーケットが強ければ、その年のマーケットは強くなる、と言われています。2015年の株式市場が始まってから今日でまだ4日目ですが、マーク・ハルバート氏のブログには、こんな表が掲載されています。


1、ダウ平均が1月の最初二日間の取り引きがプラスだった場合、その年の平均上昇率は10.9%、そしてその年がプラスで終了する確率は75%。

2、ダウ平均が1月の最初二日間の取り引きがマイナスだった場合、その年の平均上昇率は2.8%、そしてその年がプラスで終了する確率は51%。

今年の場合は2です。今年の初取り引きとなった1月2日、ダウは約10ポイントの上昇、しかし翌日は300ポイントを超える下げとなり、二日間の合計は明らかなマイナスです。上の表ですが、数値を算出するために使われたデータは、ダウ平均が誕生した1896年から2014年までの広範囲にわたっています。ハルバート氏の言葉を借りると、上記数値の統計学的信頼度は95%です。
今年1月最初の二日間で、ダウ平均は1.8%の下落となった。厳しいベアマーケットを経験した2008年の場合、同二日間でダウが記録した下げは1.6%だった。
何か嫌な雰囲気です。ひょっとすると、今年のマーケットは大幅に下げるのでは、と心配になってしまいます。昨日のブログで触れましたが、債券王として知られるビル・グロース氏は、「低金利政策にもかかわらず、米国の経済は大きく回復することはなかった。今年は、多くのアセットが下落することだろう」、と弱気な見方を発表しています。更に、新債券王の異名を持つジェフリー・ガンドラック氏は、今年のマーケットの心配材料として原油安が発端となった地政学的リスクをあげています。

「米国株式市場には、危険信号が既に灯っている」、と言うマイケル・スナイダー氏は、こんなことを指摘しています。
・ 米10年国債利回りの大幅低下: 2008年(金融危機)の時と同様に、投資家たちは今日、資金を国債へ避難させている。(国債が買われると利回りが下がる)
・ 原油価格の暴落: 6月、1バレル106ドルだった原油は現在48ドルだ。過去を振り返ってみると、このようなマグニチュードで原油が下げたのはリセッション(2007年-2009年)の時だった。今日の原油大幅下落は、米国がリセッションに落ち込む可能性を示唆している。
・ ジャンク債の大幅下落: 2008年の時のように、投資家たちはジャンク債を売却している。
一般的に言われることですが、株式市場の大幅下落が始まる前に、ジャンク債の下げが先ず始まります。


月足チャートです。黒い線がジャンク債のETF、赤はダウ平均の動きを示しています。2007年の後半を見てください。1、2で分かるように、ダウは上昇ですが、ジャンク債は既に下げが始まっていました。3、4が現在の状況です。前回と同様に、ジャンク債は既に下げ方向、しかしダウはまだ上向きです。投機性の強いジャンク債には、投資家たちのリスクアペタイトが明確に反映されます。ジャンク債市場が現在示していることは投資家たちのリスクアペタイトの減少ですから、これが株式市場に飛び火するのは時間の問題と思われます。

(参照した記事:A bear market in stocks just became more likely

10 Key Events That Preceded The Last Financial Crisis That Are Happening Again RIGHT NOW

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