カール・アイカーン: 今はまだ積極的に原油を買う時ではない

何か事故でも起きれば話は別だが、現在の供給過剰を考えると、原油価格は引き続き下がると思う。今日の原油安は大きな買いチャンスだが、問題は原油価格がいつ上昇に転じるかは誰にも分からない。原油、石油に関連した株を多く持っている私がこんなことを言うのは自分の首を絞めるようなものだが、今はまだ積極的に買う時ではない。 -- カール・アイカーン(著名投資家)
原油価格が1バレル20ドル、または25ドルに下がることはない。原油は、現在のレベルでもうしばらく取引されることだろう。価格の急落、そしてゆっくりと回復ということは以前にも起きたことがあり、今回も同様に原油価格は上昇に転じる。 -- アブドラ・サレム・バドリOPEC事務局長
両者の見方に共通していることは、「遅かれ早かれ原油価格は下げ止まり上昇が始まる」、ということです。もちろん、多くの投資家たちも同様に考え、既に買い出動しています。

資料: ETF.COM
上の表は、今年1月1日から1月21日までの間に、資金が最も流入したETFのトップ10です。青で囲いましたが、原油関連が二つ入っています。
6位: 原油に投資しているUnited States Oil(USO)。流入資金額が流出資金額を8億1076万ドル上回っています。
10位: 原油と天然ガスの探索、生産に関与している企業の株に投資しているSPDR S&P Oil & Gas Exploration & Production(XOP)。流入資金が流出額を4億8105万ドル上回っています。

United States Oil(USO)の日足チャート、最近6ヶ月の動きです。トレンドは明確な下げ方向であり、現時点では下げ止まったかどうかは分かりません。しかし、資金流入データが示していることは、多数の投資家たちは、このあたりが底になることを期待しています。

下は、S&P Oil & Gas Exploration & Production(XOP)の日足チャートです。


1、2と数字を入れましたが、ひょっとすると二番底かもしれない、といった様相です。言い換えると、現時点では二番底の可能性が見えるだけで、まだそれは確認されていません。

繰り返しになりますが、アイカーン氏は、「今はまだ積極的に買う時ではない」、と述べています。現在買っている人たちは後悔することになるのでしょうか?ポール・ロビンソン氏(DailyFX)は、こう語っています。
原油に関する話が目立って最近多くなり、「原油は底を打った」、と宣言する人たちも現れ始めている。「7月から原油は57%も下げていることを考えると、ここで空売るのは遅すぎる」、という意見には賛成できるが、現在の値動きには底打ちのシグナルはまだ見えない。
ロビンソン氏は、この原油チャートを掲載しています。

ポール・ロビンソン氏のブログから

四角で囲まれていますが、現在と同様な動きは過去に何度も起きていますから、今回も横ばいの後にブレイクダウンとなる可能性があります。要するに、ダウントレンドが終焉となる決定的な上放れが起きない限り、こんな横ばいでは買い難いというのが現状です。

更に、こんなことを指摘するマーケット関係者もいます。
今年の原油、そして商品市場の動向を考える際、忘れてはいけないのはドルの動きだ。商品の取引は一般的にドル建てで行われている。世界の経済を見た場合、米国経済の強さだけが目立ち、金利引き上げも予想されているからドルが買われている。強いドルは原油の売り材料だ。

(参照した記事: Icahn: Oil will go lower, Saudi Arabia blindsiding the world

OPEC’s El-Badri: Oil will rebound, and it’s not going to $20-a-barrel

USOIL Calls For A Bottom Look Premature

Crude reality: Oil prices are going to stay low — for now

コメント