複雑なトレード方法は必要無い

『マーケットの魔術師』(ジャック・D. シュワッガー著)に登場するトレーダーたちに共通して言えることは、彼らは既成のありふれた指標を使ってトレードしている。

言い換えると、彼らはごく一般的な指標を自分なりの方法で使って利益を上げ、複雑難関なアルゴリズムに頼るトレードはしていない。私たちは、長い月日をかけて完璧なトレード指標を探し求めるが、そんなものは最初から存在しない。
ありふれた言葉だが、レースの世界では、車に賭けるのではなくドライバーに賭けろ、と言われている。しかし、競馬はF1レースとは違う。なぜなら、馬も騎手と同様に感情のある生き物だから、どの馬が勝利するかを予想するのは難しい。F1の場合は、レース・カーは感情の無いマシーンだから、トップ・レベルのドライバーが運転する車が勝つ確率が高くなる。
上は、ガティス・ローズ氏のブログから抜粋したものです。なかなか興味深い言葉だと思いました。数年以上前の話になりますが、私は『マーケットの魔術師』で紹介されているトレーダーの一人、リンダ・ラシュキ氏のセミナーに参加したことがあります。マーケットの魔術師と呼ばれるくらいですから、かなり複雑な方法でトレードしているのだろうと思っていましたが、彼女のやり方はとてもシンプルなものでした。

ラシュキ氏が使っていたのは、誰でも知っている移動平均線とMACDです。移動平均線でトレンドを確認し、MACDは売買のタイミングをつかむために利用します。ローズ氏の言葉を借りると、MACDと移動平均線が感情の無いマシーンであり、ラシュキ氏がトップ・レベルのドライバーです。

ここに面白い事実があります。ラシュキ氏のセミナーに参加した人が全て成功する訳ではありません。セミナー参加者全員には、トレード方法が具体的に分かりやすく記された教科書が配られます。言い換えると、このやり方に忠実に従ってトレードすれば、ラシュキ氏と同様な利益を上げることが可能な筈です。しかし、ほとんどの人たちは期待していた利益を上げることができず、また次のトレード・セミナーを受講することになります。

歯学部を卒業すれば、誰でも歯科医になることができます。しかし、セミナーを受けてもプロのトレーダーになれるという保証はありません。なぜなのでしょうか?もう一度ローズ氏の言葉を引用します。
彼らはごく一般的な指標を自分なりの方法で使って利益を上げ、、、
 重要な部分は「自分なりの方法」です。うまく言えませんが、私たちが成功できない一因は、セミナーで習ったことを1から10まで真似しようとするだけで、それを自分なりのやり方に改良することができていません。

アレキサンダー・エルダー氏が、『投資苑』の中で、こんなことを書いていたと思います。
エルダーさんのやり方を使ってトレードをしています。お陰で利益を上げることが出来るようになりました。正確に言えば、エルダーさんのやり方を取り入れて、自分が既に使っている指標と併用しています。
時間がかかりますが、既存のトレード方法を自分の性格に合ったものに改良することが大切だと思います。

コメント

lineの倍 さんのコメント…
中国のSong Xin, President of the China Gold Association,によると米国よりも多くの金リザーブを目指しているそうです。
http://www.zerohedge.com/news/2014-11-09/china-aims-official-gold-reserves-8500-tonnes