連邦住宅金融局: 信用度の低い人にも金を貸せ!

マーケット・ウォッチによると、初めて住宅を買う人たち(ファースト・タイム・バイヤー)によって購入された住宅件数が、27年ぶりの低レベルに転落です。


今年、米国で販売された住宅の33%はファースト・タイム・バイヤーによって購入され、2013年の数値から5パーセンテージ・ポイント下がった。更に、33%という数字は最近27年間で最も低い。(マーケット・ウォッチ)
住宅を買うことはアメリカン・ドリームの一つです。しかし、ファースト・タイム・バイヤーによる購入数が低レベルに落ち込んでいるということは、アメリカン・ドリームを実現することが難しくなっていると言えます。なぜ、このような事になってしまったのでしょうか?
全米不動産業者協会によると、1987年以来の平均値を計算してみると、米国で販売された住宅の40%がファースト・タイム・バイヤーによって購入されている。しかし、今日の若い世代は多額な学生ローンの返済を抱えるだけでなく、高いアパート代、弱い労働市場などの問題にも直面している。(ウォール・ストリート・ジャーナル)
ということで、若い人たちは肝心な頭金が中々貯まらないという現状なのですが、こんな問題もあります。
たとえ頭金を貯めることができたとしても、希望する価格の住宅在庫数は少なく、豊富な資金を持つ投資家たちとの競争、それに金融逼迫という現状だから、若い人たちは銀行から金を借りることが難しくなっている。(ゼロヘッジ)
正に、米国の住宅は富裕な人々、そして機関投資家たちによって買い漁られているといった雰囲気ですが、こんな記事があります。
去年の同時期と比較すると、住宅を現金で買う(キャッシュ・バイヤー)の数が減っている。米国の最も大きな市126の住宅販売状況を調べた結果、102の市ではキャッシュ・バイヤー数が減少している。これから更に大きなリターンが見込めるのであれば、キャッシュ・バイヤーが減ることはない。要するに投資家たちは、現価格での住宅購入は魅力無し、と判断した訳だ。(フォーチュン)
ZILLOW.COM
米国の住宅販売価格(中央値)の推移です。2012年の底から順調に回復が進み、現在の販売中央値は21万1000ドルに達し、金融危機以前のレベルに迫っています。フォーチュン誌が指摘しているように、現在の価格は底よりも天井に近い訳ですから、投資家たちは、ここで積極的に買う気にはなれません。

繰り返しになりますが、ファースト・タイム・バイヤーの著しい減少で分かるように、頭金を欠く若い世代は家を買うことができません。投資家たちも、ここまで住宅価格が上がってしまうと、現時点での買いに躊躇してしまいます。もちろん、ここで住宅市場が失速してしまったのでは米国経済の成長に悪影響となってしまいますから、政策立案者たちは何としても住宅市場の下降を避けたいのが本音です。
FHFA Said to Plan Steps to Ease Lending to Riskier Buyers
上は、10月17日のヘッドラインです。連邦住宅金融局は、信用度の低い人たちが住宅を購入できるように検討中という意味になります。言い換えると、住宅ローンの審査を甘くして、もっと多くの人たちに金を貸すということになりますから、どうしてもサブプライム・ローンを思い出してしまいます。具体的にどのような対策が発表されるかは分かりませんが、連邦住宅金融局は、米国住宅市場を株式市場のように史上最高レベルへ押し上げたいようです。

(参照した記事: First-time buyers' share of home sales hits 27-year low

Why Housing Is Dead: First-Time Buyers Collapse To 27-Year Lows

Why the housing recovery is over, in four charts

FHFA Said to Plan Steps to Ease Lending to Riskier Buyers

Linwood Bolles氏のツイート

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